sato(C)Getty Images

ラストワンプレーの“ご褒美”「パスをくれると思っていた」磐田FW佐藤凌我が逆転勝利に導く1G1A!

71分に右サイドで途中出場して、1得点1アシストの活躍を披露した磐田FW佐藤凌我のランニングに迷いはなかった。

磐田は0-1で迎えた73分に左サイドからカウンターを開始した。逆サイドで走り始めていた佐藤はボックス内でボールを受けると、そのままダイレクトで折り返した。これを途中出場のMFグスタボ・シルバが押し込み、逆転への狼煙をあげた。

「いつ出てもいいように準備していた」と同点弾をアシストした背番号27の勢いは止まらない。その後も攻守において献身的に動き続けた佐藤には、ラストワンプレーで“ご褒美”が待っていた。

98分に自陣から大きく蹴りだされたボールは、背後に抜けていたシルバにつながった。相手DFによる決死のスライディングタックルを交わしたこの日のスコアラーは、『お返しだよ』といわんばかりに、ゴール前へ走り込んでいた佐藤にラストパス。

佐藤は「グス(シルバ)のことを信じて走っていました。パスをくれると思っていたので、感謝したいです。自分の得点というよりは、完全にグスのゴール」と無人のゴールに流し込み、感情を爆発させた。

「最後にあそこへ入っていけるのが自分の持ち味。あれがなかったら自分に価値はない」

佐藤の逆転弾でアウェイのゴール裏が揺れた。試合はそのまま終了し、磐田は今季初となる複数得点での白星を飾り、3連勝となった。

「チームとしてやろうとしていることが、少しずつ合ってきている。これまでなかなか得点が取れていなかったので、前への意識だったりの精度を上げていって、これからも複数得点をしていきたい」

今季ここまでの先発出場は2試合にとどまっている佐藤だが、「出番がないのは自分の力不足。練習試合から少しでも結果を出して、少しでもチームがいい方向にいくように意識していました」と、日々のトレーニングから愚直にアピールを続け、限られた時間で結果を残した。

自身のプレーでチームを勝たせたといっても過言ではない活躍だった。それでも27歳は謙虚にやり続ける。

「自分の力ではなくて、チーム全員でつかんだ勝利。オープンな展開でしたが、全員がハードワークして、最後まで諦めなかった」

「これからもスタメンやサブ、たとえ出番がなくても変わらずに気持ちを切らさないでやっていきたいです」

百年構想リーグの前半戦は苦しんだが、ここから巻き返す。背番号27に慢心の2文字はなかった。

取材・文=浅野凜太郎

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