マンチェスター・シティに向けられた財務違反疑惑をめぐる問題の余波は外交面にまで広がった。アラブ首長国連邦(UAE)が、エミレーツ系ファンドが所有する同クラブへの判決を受け、イギリス国内での数十億ポンドにのぼる投資を引き揚げると警告したのだ。
イギリスの「テレグラフ」紙は、プレミアリーグの独立委員会がマンチェスター・シティに対し2009年から2018年の間に114件の財務違反を犯したと認定した決定について、同クラブが控訴の準備を進めるなか、アブダビがイギリスのアンディ・バーナム首相にこの問題の余波に関する警告を発したと報じた。
こうした動きは、マンチェスター・グレーター地域の前市長であるバーナムが、判決を受けてUAEがクラブ売却を決断する可能性に懸念を示したことを受けたものだ。その後、イギリス政府は「法を超越する」チームは存在しないと改めて強調した。
「テレグラフ」によると、引き揚げが懸念される投資は、イギリス政府がオックスフォードからケンブリッジにかけて広がるテクノロジー拠点の開発を目指す事業や民間投資ファンドに関連しているという。ロンドンはこの事業を、シリコンバレーに対抗するテクノロジー拠点を築くための野心的な計画だと位置づけている。
同紙は、マンチェスター・シティの会長であるハルドゥーン・アル・ムバラクが、プレミアリーグが同問題の詳細を発表する2週間前に、通商担当国務相のジョナサン・レイノルズと会談していたと指摘した。
報道によれば、アル・ムバラクはその時点でクラブの有罪認定を把握していたという。決定の詳細はまだ世間に公表されていなかったにもかかわらずだ。
これらの動きは、マンチェスター・シティが独立委員会の決定に不服を申し立てる動きと時を同じくしており、スポーツと法律の問題として始まった争いが、UAEとイギリスの経済関係にまで余波を及ぼす新たな局面への扉を開くことになる。



