18日のラ・リーガ第9節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのセビージャ戦を4-1で制した。
首位バルセロナに暫定で勝ち点9差をつけられるマドリー。次節にクラシコを控える状況で、このセビージャとの一戦には必ず勝利して、少しでも差を縮めておきたいところだ。
相手選手の髪を引っ張る行為と審判への抗議によって4試合の出場停止となったヴィニシウスは、この試合から処分開始。モウリーニョ監督はGKクルトワ、DF(右から)バルベルデ、コナテ、ハウセン、ククレジャ、MF後列ギュレル、チュアメニ、前列エンドリッキ、ベリンガム、ディオマンデ、FWエンバペをスタメンとして4-2-3-1システムを使用している。
試合は『レアル・マドリーTV』を「ナチスの宣伝手法」と発言したラ・リーガ会長ハビエル・テバスに対する糾弾キャンペーンからスタート。南スタンドのゴール裏には「これはフットボールではない。テバスとネグレイラだ」との横断幕が掲げられ(横断幕はクラブの許可がないと掲示できない)、さらに「ハビエル・テバスは辞任を!」「テバスは出て行け!」といったチャントが歌われている。
そうした混沌とした雰囲気の中で……マドリーは機能的なパフォーマンスを見せる。バルベルデが最初から右サイドバックで起用され、またギュレルがビルドアップに関与することで、停滞気味だったチームのプレーはついに上向き始めた。とりわけギュレルの超高精度かつ思い切ったパスとサイドチェンジは、これまで抱えてきたビルドアップの問題を一気に解消し、攻撃を加速させることにつながっている。
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マドリーが先制点を決めたのは30分のこと。左サイドでベリンガムのパスを受けたディオマンデが、相手DFを引きつけてからペナルティーエリア手前にパスを送る。そこに飛び込んできたのはギュレル! トルコ人MFが左足ダイレクトでシュートを放つと、回転がかかったボールはGKヴラホディモスの横っ飛びを無力化して、枠内右のサイドネットを揺らしている。ここしかないというコースに決め切り、魔法の左足の威力を見せつけたギュレルは、今季成績を2ゴール2アシストとした。
ただしセビージャは、ギュレルがゴールの直前にペケに肘打ちを食らわせていたとして抗議。だがVARの介入はなく、ゴールはそのまま認められている。
マドリーは先制後、ポゼッションのほか本来の強みであるカウンターも駆使して追加点を狙う。そして37分にはエースのエンバペがゴール。左サイドのディオマンデの横パスをベリンガムが軽くヒールで触れて後方に流すと、これを受けたフランス代表FWが巧みなルーレットを見せてDFラインを突破。ペナルティーエリア内でヴラホディモスもかわしてからシュートを決め切っている。前半は2-0で終了し、ベルナベウは久しぶりに拍手で選手たちを見送っている。
迎えた後半もマドリーは得点を重ねた。62分、ディオマンデのスルーパスからペナルティーエリア内に侵入したエンバペがカストリンに倒されてPKの判定。エンバペ本人がキッカーを務めると、パネンカ(チップキック)でネットを揺らしている。エンバペは今季ラ・リーガ9試合10得点、公式戦11試合12得点目。
モウリーニョ監督は70分に交代カードを切り、エンドリッキとベリンガムを下げてベルナルド・シウバとブラヒムを投入。また77分にはギュレルとの交代でカマヴィンガを入れた。ギュレルはスタンディングオベーションとともにピッチを後にしている。
80分にはマヌ・ブエノに1点を返されたマドリーだったが、その2分後にディオマンデが2節連続となるゴールを記録。左サイドを突き進んだコートジボワール代表FWは、ペナルティーエリアに入るや否や右足をブンと振り抜き、強烈な速度のボールを枠の左隅に突き刺している。
モウリーニョ監督は85分にエンバペ、バルベルデをエスピ、そして負傷明けのミリトンに代えて交代枠を使い切る。マドリーは結局、4-1でセビージャを撃破。ここ最近は低調なプレーにブーイングを吹くことを常としてきたベルナベウだが、この日はチームのパフォーマンスに終始満足し、事あるごとに拍手を送っていた。
マドリーにとっては、会心のパフォーマンスで勝利した試合に。前述のバルベルデやギュレル、2得点のエンバペのほか、ヴィニシウスに代わり左ウィングとして出場したディオマンデも出色の出来だった。ディオマンデはエンバペのPK奪取につながるスルーパス含めて4ゴールすべてに絡んだほか、守備意識も高く左サイドで穴にならず。チームにとっては明らかにポジティブな材料だったが、逆を言えば、ヴィニシウスの立場は危うくなるかもしれない
現地取材=相良未来





