レアル・マドリーの元アシスタントコーチ、ダビデ・アンチェロッティ監督は、現チームに欠けているものにパサーの存在を挙げている。
ダビデ氏は父親カルロ・アンチェロッティ現ブラジル代表監督のアシスタントコーチとしてレアル・マドリーに在籍し、2021-22シーズン、2023-24シーズンのラ・リーガ&チャンピオンズリーグ(CL)の二冠達成に貢献。現在は独立して、FW上田綺世も所属するリールで監督を務めている。
そんなダビデ氏はスペイン『アス』とのインタビューに応じ、ここ2シーズン無冠が続く古巣について言及。現在のレアル・マドリーには、前線にボールを届ける選手が欠けているとの見解を示している。
「マドリーについて話して、それを批判と解釈されることは望まない。しかしモドリッチやクロースがいたとき、スペースに走り込む動きに対しては、毎回ボールが届いていた。今の選手たちにそういった能力がないとは言っていない。ただ、垂直的なプレーをするためにはボールを出せる選手が必要になる、ということなんだ」
「縦に速い攻撃は、8人の選手が走ることを意味しているわけじゃない。ボールを出せる選手だって必要となる。それが一つのプレーアイデアだ」
レアル・マドリーの無冠は、クロースが2023-24シーズン限りで引退してから始まった。元ドイツ代表MFなしでやり繰りする術を問われたダビデ氏は、次のように返答する。
「失ったのは、絶対に取り戻せないものだ」
「マドリーが何を失ったのか? そのポジションにおける世界最高の選手だ。『ほかのクロースが必要だ』と言うことなどできない。そんなものは存在しないのだから」
「クロースは試合の支配者だった。試合のリズムを支配して、自分の望むようにプレーしていたんだ。彼こそがチームの根幹を担う存在と言えた。加えて、クロースは走ることができた。1試合平均で11キロは走っていたよ。彼は守り方を心得ていたし、戦術的センスがあった。私は6番(アンカー)でプレーする彼が大好きだったんだが…」
「クロース自身は6番は好んでいなかった。セカンドボールを拾うことやデュエルがあまり好きじゃなかったんだ。彼は8番(インサイドハーフ)が好きで、“汚れ仕事”は6番に任せようとしていたね。レアル・マドリーのプレーダイナミズムにとって、クロースを失うのは本当に困難なことだ。彼がいなくなって、色々なものを一気に失うことになった」
レアル・マドリーは今夏の移籍市場でロドリを獲得する可能性があった。最終的にバルセロナに移籍した同選手が加わっていれば、クロースの後釜になっていたのだろうか。
「ロドリはマドリーにはまっていたか? そうだね。ロドリはどこでも適応することができる」
「しかし、別にクロースのコピーを見つける必要はない。マドリーは攻守の均衡を最後には見つけ出すはずだ。ロドリがいてもいなくても、最後まで競争的なチームであり続けるだろう。結局のところマドリーは、勝負どころでいつもその姿を現すんだよ」



