Getty/Goal compositeEURO2020（2021年開催）はヨーロッパ全土から実力トップの各国代表が集まる大会であり、各チームが着用するユニフォームにも国の特色が表れている。
サッカーのユニフォームは毎シーズン更新されるのが一般的で、代表チームともなると主要大会の前に必ず新たなユニフォームが発表される。
『Goal』 では、クリスティアーノ・ロナウドやケヴィン・デ・ブライネ、ハリー・ケインといったスター選手たちが今夏の欧州選手権で身につけるユニフォームを紹介する。
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Nikeトルコのナイキ製のホームユニは、正面に太い赤の帯に星と三日月が描かれている。シャツの内側には「Turkiyem」、すなわち「私のトルコ」という文字が書かれており、内に秘めたプライドを表している。ナイキのスコット・マンソン氏はユニフォームについてこのように説明した。
「特別なデザインでトルコのサッカーに対する強い情熱を表現したいと思った。そこで、ユニフォームの目立つ位置に大きな三日月を配置した」
Nikeトルコ'のアウェーユニも、胸元に赤の帯があるが、シャツの地の色も目を引く赤である。全体が赤一色で、深紅のショーツやソックスにマッチしたデザインとなった。
Pumaプーマ製のイタリアのユニフォームは、特にルネッサンス期の豊かな芸術、建築、文化をトリビュートしたものである。ホームユニもアウェーユニも複雑な柄だが、ホームユニは特徴的なダークブルーの色合いである。
ホームユニは、世界の文化とサッカーに対するイタリアの影響力を称えるべく、「ラグジュアリーなルネッサンスの図柄を現代の幾何学模様」に再変換するものである。
Pumaプーマ製のイタリアのアウェーユニは、イタリアを象徴するルネッサンス期をトリビュートしたもので、正面に華麗で細かい古典的なプリントが施されている。全体が白で、襟元にあるダークブルーのアクセントが利いている。
Adidasガレス・ベイルとその仲間たちは、EUROのホームユニとして、アディダス製の赤を着用。
この色は15世紀のウェールズの革命家、オワイン・グリンドゥールの有名な紋章にインスパイアされたものである。
Gettyウェールズのアウェーユニも「Condivo 20」にインスパイアされた、バナナ・イエローとオリーブ・グリーンで、襟は鋭角なVネックである。
Pumaスイスのユニフォームはプーマ製で、ホームユニは2種類の色合いの赤でデザインされている。
肩の部分は濃い赤で、国旗の伝統的な色を思わせる。胸元には、スイスのサッカー協会のロゴとともに国旗とプーマのロゴが並んでいる。
Pumaプーマが11月に発表したスイスのアウェーユニは、白を基調に襟元の赤の縁取りが特徴的である。
中央にピンク、紫、エビ茶色、緑のストライプがあしらわれ、スイスの4つの言語（ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語）を象徴している。
Hummelデンマークのホームユニは特に興味深い。長年のパートナーであるヒュンメルが、ボディと襟の内側に音波の模様を織り込んでいるのだ。その音波とは、デンマーク国歌を歌うファンの声から生まれたものである。
ヒュンメルの伝統的な“シェブロン”が白地に赤であしらわれており、今回は細い青色がかすかに見えている。
Hummelデンマークのアウェーユニもファンが歌うデンマーク国歌の音波が描かれているが、全体がシルバーホワイトのため、目立たない仕様に。
腕に下向きで赤のシェブロンが描かれ、袖口が赤で縁取られている。
NikeフィンランドのEURO2020のユニフォームはナイキが作ることになっており、ホームユニはフィンランドの国旗をそのまま描いたものである。
白地に描かれた十字はロイヤルブルーからダークブルーへとグラデーションされている。フィンランド十字がクロスする中央に金色のナイキのスウッシュが描かれている。
Nikeホームユニとは違い、フィンランドのアウェーユニは濃さの違う2色の青で、襟の形も異なり、ボタン付きでポロシャツの襟となっている。
Adidas/Goal compositeベルギーのホームユニはアディダス製で、胸元に力強い筆致で「B」の文字をかたどった図柄がある。
ベルギー国旗の赤、黄、黒があしらわれ、袖口と襟が黄色と黒色で縁取られている。
Adidasベルギーのアウェーユニは灰色がかった白で、赤と黒があしらわれている。
肩にアディダスのトレードマークである3本線（赤）が描かれている。
Adidasロシアのホームユニはアディダス製だが、最初に発表した、袖口の青と赤と白の3色のデザインがセルビアの旗を連想させると非難されたため、デザインが少々変更されることに。
アディダスは抗議を受けて、新しいロシアのホームユニの袖口から青の部分を取り除いた。
Adidasロシアのアディダス製のアウェーユニは、白地に、胸から袖口にかけて国旗の赤、白、青を配したデザインである。
Nikeオランダのナイキ製ホームユニは、伝統的なオレンジと黒を現代的にアレンジしたものだ。
シャツは全体がオレンジで、襟とエンブレムが黒である。ホームユニの前と後ろに洗練されたライオンの柄がプリントされている。
Nikeオランダのナイキ製アウェーユニはホームユニと逆で、黒がメインだが、ところどころにオレンジが印象的で目を引くアクセントとなっている。ただし、ナイキの他のデザインと同じく、襟の部分にはボタンがついている。
Gettyウクライナは引き続きスペインのスポーツウエアメーカー、ホマと、公式ユニフォームのパートナー契約を結んでいる。
EURO2020には伝統的なデザインを着用するが、全体が黄色で、ライトブルーの曲線があしらわれている。ユニフォームの表面に緻密なデザインが施されている。
Jomaウクライナのアウェーユニはホームユニと逆で、ライトブルーを基調に、ところどころ黄色があしらわれている。
生地の隠し模様がアウェーユニをより引き立てている。
GettyEURO2020のオーストリアのユニフォームのメーカーはプーマで、すでに何度も披露されている。
胴体部分は赤く、袖は白、丸襟で、アルプスをデザインした伝統的な図柄である。ウィーン分離派と呼ばれる新しい芸術スタイルにインスパイアされている。
Austriaオーストリアのアウェーユニは2019年11月にプーマから発表され、光沢のある黒に羽の模様がティール型にデザインされている。
左胸にオーストリアサッカー協会のエンブレムが施され、その柄と色はホームユニと同じく、19世紀から20世紀に流行したオーストリアの新しい芸術スタイルにインスパイアされたものである。
Getty北マケドニアがEURO2020でどのようなユニフォームを着るかは、明らかになっていない。
だが、2021年のワールドカップ予選を参考にするならば、2017年からずっと着用しているドイツのヤコ社製のユニフォームを着用すると思われる。ホームユニは赤みがかったオレンジ・イエローで、直近のデザインでは国旗と同じ、太陽のモチーフがあしらわれている。
getty images北マケドニアのアウェーユニは、ホームユニと同じく、今のところ新調するという発表はない。従来では、全体が白で、赤と黄色があしらわれたユニフォームを着用している。
Nikeイングランドのホームユニは伝統的で、シンプルかつスマートなデザインで、白をベースに青いクルーネックである。
襟とストライプは「ライオンのコミュニティ」を象徴したもので、イングランドの紋章とナイキのスウッシュのロゴが描かれている。
Nikeイングランドのアウェーユニは、シャツもショーツも力強いソリッドブルーだ。
襟の形は90年代の伝統的なユニフォームを踏襲し、ボタンに「我らはライオン／我らはイングランド」の文字が書かれている。青いシャツをサイドの赤のストライプが引き立てている。
Nike最新のクロアチアのホームユニは国旗と同じく赤と白のチェックで、背面は純白だ。
「クロアチアはアイデンティティが強く、ナイキを真にインスパイアしてくれる存在だ」と、ナイキのスコット・マンソン副社長は語っている。
「新しいホームユニはクロアチアのサッカーの伝統を受け継いだデザインで、アウェーユニは選手とサポーターのために、非常にクールにクロアチアがデザインされている」
Nikeクロアチアのナイキ製のアウェーユニも伝統的なチェック柄だが、色はモノトーンである。
Gettyスコットランドのホームユニはアディダス製で、ハンガリーのユニフォームに似ているが、スコットランドを象徴するダークブルーを全体の色として使用し、赤と白でしめている。
Gettyスコットランドのアウェーユニは、アルゼンチン代表の伝統的なホームユニであるライトブルーを連想させないわけでもないが、襟と図柄にダークブルーも使われている。
Pumaチェコのホームユニはプーマ製で、シナノキがデザインされている。
色は伝統的な赤で、襟と首周りに青があしらわれ、プーマのロゴとエンブレムは白である。
Pumaプーマ製のチェコのアウェーユニは非常に目を引くライムグリーンで、これまでの国旗の色である赤、青、白でデザインされたホームユニとは全く異なったものとなった。
「新しいユニフォームは力強く、野心的で、新鮮で、豪胆だ。ここ数年で世代交代を果たした現在のチェコ代表をまさに表している。予想外の色使いに見えるかもしれないが、私はうまくいくと信じている」と、チェコのサッカー協会のマルティン・マリク会長は語っている。
Adidasスペインのホームユニは、スペインを象徴する赤に黄色を補色して印象的な格子柄となっている。
様々な色合いの赤の点描が幾何学模様になっており、ゴールドのストライプでしめている。
Adidasスペインのアディダス製のアウェーユニは白がメインで、袖口に赤とゴールドがあしらわれ、2018年のアウェーユニを彷彿とさせる。
Adidasスウェーデンのホームユニはアディダス製で、黄色の地に、肩と袖口に青のストライプが入っている。
明らかに国旗を意識したもので、背中に「Sverige」（スウェーデン語でスウェーデンの意）と書かれている。
Adidasアディダス製のスウェーデンのアウェーユニは伝統的な柔らかいもので、ネイビーブルーに極細の黄色い縦線が施されている。
Nikeポーランドのナイキ製のホームユニは、国旗と同じ赤と白を基調にしており、全体が白で、縁はすべて赤である。1970年代から80年代にかけての「黄金時代」から、ポーランド代表の誇りとなっている。
ナイキのスコット・マンソン氏は以下のように語っている。
「ポーランドのサッカーの歴史を振り返れば、多くのインスピレーションを見出すことができる。鷲を中央にもってくることで、豊かなレガシーを彷彿とさせる」
Nikeポーランドのナイキ製のアウェーユニは、全体が白いホームユニとは逆に、濃い赤を基調に白で縁取られている。
「エンブレムがシャツの中央にあるのが驚きだった」と語ったのはMFセバスティアン・シマンスキ。このようにコメントしている。
「これを見ると、昔の偉大なチームや選手たちを思いだして、強くインスパイアされる。ホームユニにもアウェーユニにも、特別なちょっとした風合いがあって、僕はそこも大好きだ。ファンもきっと気に入ってくれると思う」
Gettyスロバキアのホームユニはナイキ製で、アウェーユニよりも少し手がこんでおり、ダークブルーの図柄が特徴的である。
GettyスロバキアのEURO2020のユニフォームはナイキ製で、アウェーユニはシンプルな白を背景に、青があしらわれている。
Adidasハンガリーのホームユニは、ヨーロッパで第二の大河、ドナウ川をトリビュートしたものである。伝統的な赤をベースとし、白と緑がアクセントに。さらに、シャツの正面にドナウ川の流れがプリントされているのが見える。
Adidasハンガリーのアウェーユニも国旗の色が組みこまれるが、ホームユニとは逆の配色になる。
アウェーユニはほとんど白で、肩に赤のアクセントを配し、ところどころに緑が見受けられる。
Nikeポルトガルのナイキ製ホームユニは、前回2016年に優勝したポルトガルの連続優勝を支えるべく、洗練されたデザインが特徴である。
ホームユニのシャツはルビー色で、ショーツがエメラルドグリーン。2004年以来ショーツはずっと緑色だが、この組み合わせは初である。
Nikeクリスティアーノ・ロナウドやブルーノ・フェルナンデスをはじめ、全員がナイキ製のアウェーユニを着用することになるが、2016年の大会でしばしば着用していた象徴的なアウェーユニを参考にしたものである。
その大会の最後で、ポルトガルはフランスに勝ったのだ。
Nikeフランスの新しいナイキ製のホームユニは、伝統的なネイビーブルーの地に1本の赤のボーダーが目立つデザインで、1998年にワールドカップ優勝を果たした際のユニフォームに戻ったものである。
「2年前（2018年ワールドカップ）、1998年の時と同じく、僕らは国をひとつにした」と、キリアン・ムバッペは話す。
「今回、僕らは当時とまったく同じ赤のストライプを着ることになる。あのチームは夢のチームで、伝説を作った。今度は僕らの番だ。全力を発揮して僕らのレガシーを作る」
ホームユニもアウェーユニも、シャツの内側に「自由・平等・友愛」のスローガンが記されることになっている。
Nikeホームユニがフランスのレトロな面を描いているのに比べ、白一色のアウェーユニはずっとシンプルでスマートである。
「アウェーユニでは、『フライト・ホワイト』が選手たちと真に共鳴している。赤・白・青の組み合わせは多くの国で使われているが、ナイキの2020フェデレーションキットでフランスだけが白に白を合わせることになる」と、ナイキの副社長スコット・マンソン氏は語っている。
Adidas/Goal compositeドイツのホームユニは白地に黒のボーダーで、今回のアディダス製のユニフォームはシャツの袖口にドイツの国旗があしらわれている。
Adidasドイツのアウェーユニは本来のリリース予定日から1年後の2021年3月に発表されたが、ホームユニをスタイリッシュに引き立てるものである。
アウェーユニはスマートな黒の「ステルス」で、肩のダークグレーの3本の線がよくマッチしている。