現地時間19日、FIFAクラブワールドカップ2023は準決勝が行われ、アジア王者の浦和レッズは欧州王者マンチェスター・シティと対戦した。
初戦で北中米カリブ海王者のクラブ・レオン(メキシコ)を下して準決勝へと進出した浦和。いよいよ優勝候補のシティを迎え撃つにあたり、レオン戦とまったく同じメンバーで臨んだ。
一方のシティはハーランドとデ・ブライネを欠く中、トップにフォーデンを置き、左にグリーリッシュ、右にベルナルド・シウヴァを起用。さらには中盤のマテウス・ヌニェスとコヴァチッチが前線に絡み、立ち上がりからボールを保持して浦和陣内へと攻め入る。
しかし、ボールを持たれることは浦和も織り込み済み。自陣に堅固な守備ブロックを構築し、サイドや中盤ではボールを持たれるものの、エリア内への侵入に対しては非常に厳しくアプローチに行き、決定機を許さない。
なかなかゴール前に侵入できないシティは、ロドリがミドルレンジから積極的に狙うも枠を捉え切れず。30分にはようやくエリア内右にM・ヌニェスが侵入するが、角度のない位置からのボレーは守護神・西川がゴール上へとはじき出した。
西川は36分のフォーデンの強烈なシュートに対してもしっかり反応。このまま無失点で前半を乗り切るかと思われたが、前半終了間際に思わぬ形で決壊する。中盤を突破したM・ヌニェスが右のB・シウヴァに預けてゴール前に侵入。エリア内右でリターンを受けてゴール前に折り返すと、ニアサイドでホイブラーテンがブロックに入るもコースの変わったボールがゴール右へと転がり、オウンゴールによってシティが均衡を破った。
最後の最後で失点を喫した浦和は後半、反撃に出たいものの、前に出ればシティが攻める隙も生まれる。迎えた52分、自陣右サイドからカットインしたウォーカーのスルーパスに飛び出したのはコヴァチッチ。スピードに乗ったドリブルでGK西川との1対1に持ち込み、冷静にネットを揺らし2-0とリードを広げた。
2点を追う格好となった浦和は57分に伊藤と大久保を下げてレオン戦でゴールを挙げたシャルクと萩原を投入。しかし、直後の59分、エリア内左に侵入したM・ヌニェスのカットインシュートはGK西川がはじいたものの、エリア内右でこぼれ球を拾ったB・シウヴァのシュートがブロックに入ったホイブラーテンに当たってゴール右へと決まり、シティが3-0と突き放した。
3点差にされた浦和は64分、小泉とカンテを下げて中島とリンセンを投入。直後には高い位置からプレスをかけてGKエデルソンからボールを奪うも、ネットを揺らすことはできない。
3点リードのシティはB・シウヴァ、フォーデン、アカンジを下げてアルバレス、グヴァルディオル、ボブを投入。一矢報いたい浦和は81分に中島が抜け出すも、トラップが大きくなりGKエデルソンが素早く飛び出して決定機を潰してみせた。
数少ないチャンスを活かしきれない浦和に対し、シティはロドリ、ストーンズを下げてセルヒオ・ゴメスとカルビン・フィリップスを投入。浦和も岩尾に代えて柴戸を投入するが、圧倒的にボールを保持するシティからなかなかボールを奪えず、反撃に機会を作ることができない。
最後まで試合を支配し、浦和にゴールを許さなかったシティが3-0で完勝。フルミネンセ(ブラジル)の待つ決勝戦へと駒を進めた。一方、敗れた浦和はアル・アハリ(エジプト)との3位決定戦へと回ることとなった。
■試合結果
浦和 0-3 マンチェスター・C
■得点者
浦和:なし
マンチェスター・C:OG(45+1分)、コヴァチッチ(52分)、B・シウヴァ(59分)


