De RossiGetty Images

就任後セリエA3連勝…デ・ロッシはどのようにしてローマを変えた?伊メディアが分析「選手の特徴に応じた…」

ジョゼ・モウリーニョを解任したローマは、ダニエレ・デ・ロッシ新監督の下でセリエA3連勝を飾った。イタリアメディア『スカイスポーツ』が5日、特集を組んで分析した。

ローマの下部組織出身で、現役生活のほとんどを故郷のクラブに捧げたデ・ロッシ。現役引退後は父アルベルト氏と同じ指導者の道を選択したが、これまでの経験は、セリエBスパルでの4カ月ほどで、ローマのトップチームでの指揮を不安視する声もあった。

だがデ・ロッシは、モウリーニョの後任としてローマの指揮官に就任すると、セリエA初挑戦ながらも初陣から3連勝を飾り、好スタートを切った。そんなローマ出身のレジェンドについて、イタリアメディアは「デ・ロッシはどのようにしてわずか3試合でジャッロロッシ(黄・赤の意味でローマの愛称)を変えたのか?」との見出しで分析を行った。

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恩師でもあるクラウディオ・ラニエリ率いるカリアリを相手に4-0の勝利を収めた40歳の若手指揮官。ローマは「ようやくクオリティを引き立てるカルチョのプレーを目指した技術的プロジェクトが中心となった」が、「おそらく主な功績はデ・ロッシにある」と指摘している。

イタリアメディアは「チームを変えたデ・ロッシの一手」として、「選手をそれぞれのポジションに再配置した」点を挙げた。「選手の特徴に応じたより理にかなった配置で、誰もポジション外の選手はいないため、それぞれが課題をこなすことが容易になった」と説明した。

■モウリーニョ体制の長期化は困難だった

また、モウリーニョ指揮下の「愛に酔いしれ、欧州カップ戦決勝で最高潮に達した」2シーズンにおいて、「おもちゃはうまく作り上げられていたが、それ自体が壊れる可能性は、トリゴリアの外からもかなり明らかに見て取れた」と主張。「戦闘は少しの間なら良いが、ずっと斧を片手に過ごし、あらゆる主審の判定に異を唱える準備をしているわけにはいかない」と述べ、モウリーニョ政権が長期にわたることは困難であったことも指摘した。

モウリーニョのように「どれほど自陣の選手たちが下手で、どれほど4位以内に入ることが困難であるかを指揮官が強調し続ければ、卵は割れて台無しになる」。ところが「ダニエレは、やって来るなり、オムレツをひっくり返して状況を反転させた」。「まだモウに恋するファンの目の前で、シンプルさや4バックでの最終ラインからのビルドアップ、新たなスペースの使い方やカルチョをプレーすることだけを望む者の穏やかさを提示し、新たな道を切り開くことが可能であることを示した」ことを、イタリアメディアは解説した。

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