13日に発表された独立フットボール規制機関(IFR)の報告書により、イングランド中に衝撃が走っている。
英国政府が提出したフットボール・ガバナンス法案によって設立され、イングランド男子トップ5リーグの財務管理やガバナンスを監視・監督するために設立された公的機関であるIFR。クラブ経営に対して強力な権限を持つ同機関は13日、来年に控える本格的な評価を前に「State of the Game」という244ページに渡る報告書を公表した。
そして、この内容に衝撃が走っている。IFRの調査によると、管轄下にあるクラブの「94%」が赤字を計上。つまり、トップ5リーグに所属する全116クラブのうち、赤字を出さなかったのはわずか7チームであった。また、1/4以上がオーナーの資金提供が無くなれば30日以内に資金が枯渇してしまう状況にあるという。
さらに、EFL(2部~4部相当)とナショナルリーグ(5部相当)に所属する2/3近くのクラブが、実質的な債務超過に陥っており、存続のためにオーナーの資金提供に依存していることが発覚。EFLとナショナルリーグの計17クラブは、選手への給与を支払う前の段階ですでに収益を上回る運営費を計上していたようだ。
一方で、全体の収益面では過去最高を記録。全116クラブの年間収益の合計は、90億ポンド(約1兆8900億円)を超えているとのこと。またプレミアリーグに限ると、平均収益はリーグ創設の1992年と比べて33倍に達している。この期間で放映権収入、コマーシャル収入、マッチデー収入がいずれも劇的に増加していることがわかっている。
しかしIFRによると、全116クラブの負債総額は41億ポンド(約8610億円)に膨れ上がっており、来シーズンには51億ポンド(約1兆70億円)に達すると予想されている。そして、その総額の3/4をプレミアリーグのクラブが占めているとのこと。デビッド・コーガン議長は以下のように語った。
「イングランド・フットボールの成功の裏には、大きな矛盾が存在している。世界有数の富と競争力を誇るクラブがある一方で、財政破綻の瀬戸際にあるクラブも存在するのだ」
「急激な収益増をコストの増大が上回り、その結果、負債や赤字、そしてオーナー資金への過度な依存が拡大した。多くのクラブが、オーナーが撤退すれば存続できないと明言している。こうした回復力の欠如は、もはや看過できない。この報告書を読めば、何らかの介入が必要であることは誰の目にも明らかだろう」

