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首位陥落のミランに何が起きた?伊メディアが分析「20年と同じチームに見えない」

セリエA第22節でスペツィアに敗れて首位陥落したミランについて、イタリアメディア『スカイスポーツ』が15日に特集を組んでチームの現状を分析した。

近年のミランは低迷期が続いていたが、昨年1月のFWズラタン・イブラヒモヴィッチ加入を機にパフォーマンスが向上。昨シーズン後半から今年1月のベネヴェント戦まで無敗の快進撃を続け、今シーズンはセリエA第4節以降、単独首位を走ってきた。

しかし13日のスペツィア戦で0-2と敗れると、翌日にラツィオに3-1と勝利したインテルに追い抜かれて首位陥落。指揮官のステファノ・ピオリは「予想していなかった。私の采配も選手たちのパフォーマンスも良くなかった」と肩を落とした。今週末にはミラノダービーが控える中、イタリアメディアはミランの問題点を探った。

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イタリアメディアは特集において「2021年に入ってからのミランは同じチームに見えない」と指摘。2020年12月までの14試合と、2021年1月以降の8試合のパフォーマンスを比較した。すると1試合あたりの獲得勝ち点は2.4ポイントから1.8ポイントへと下落。そして、1ゴールにかかる時間は39分から55分へと伸びており、得点力の低下が浮き彫りとなった。

ただチームの得点において、イブラヒモヴィッチが占める割合は2020年が31%、2021年が30%とさほど変わりはない。イタリアメディアは、「足りないのはイブラヒモヴィッチのゴールではなく、中盤の選手のゴールだ」と主張。「7得点(そのうちPKが6得点)を挙げる(フランク)ケシエを除き、中盤は困難に陥っている」と指摘した。

具体的には、精彩を欠いたMFハカン・チャルハノールやMFアレクシス・サレマーカーズ、MFサム・カスティジェホらのコンディションの復調が必要であるとの見解を示している。

マッテオ・マラーニ記者は、スペツィア戦での敗戦について「ミランはコンディション不足の代償を払った。しかし素晴らしい快進撃を見せた後であり、予見できたことだ」と指摘。「相手陣内でプレーすることができず、試合の80%は自陣でプレーしていた。(0-3で敗れた)アタランタ戦でも同じだった」と振り返った。

その上で、「テオ・エルナンデスらが解き放つスピードやパワーはものすごいが、チームが最高のコンディションである必要がある」と主張。「スペーツィア戦では、復帰したチャルハノールや(イスマイル)ベナセルのコンディション不足が影響した」と語った。

■劣勢を覆せない2021年のミラン

特集の最後では「チームが不利な状況を覆すことに苦労している」点が取り上げられている。2020年に行われたヴェローナ戦やパルマ戦、ジェノア戦(いずれも2-2)において、ミランは相手にリードを許しても追いついてドローに持ち込むことに成功。一方、1月以降はユヴェントス(1-3)、アタランタ(0-3)、そしてスペツィアに対し、同じような展開から盛り返すことができずにそのまま敗れている。

ヨーロッパリーグでのツルヴェナ・ズヴェズダとの2連戦やミラノダービー、さらにはローマとのビッグマッチが控えるミラン。今後に向けては「スクデットの夢を追いかけ続けるには、体力、フィジカルのキレが必要になる」と結論づけられている。

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