マンチェスター・シティの財務規則違反が有罪認定を受けたことが報じられる中、有力メディア『The Athletic』の記者が自身の見解を示した。
2009年~2018年の間に少なくとも115件の財務違反疑惑があったとされ、2023年2月にプレミアリーグから告発されたマンチェスター・C。リーグ側は正確な財務情報や選手・コーチへの報酬詳細の未提出、さらにはUEFAのファイナンシャル・フェア・プレー(FFP)規則およびリーグ独自の収益性・持続可能性に関する規則(PSR)への違反を指摘したが、クラブ側は一貫してこれらの疑惑を否定していた。
その後、審理は独立委員会に委ねられると、2024年末に独立審問が終了。それから2年近くが経過した25日、『The Athletic』はプレミアリーグ側が提起した115件の告発の内、114件が違反認定を受けたと報じている。制裁内容はまだ決まっていないが、クラブ側は上訴することが見込まれている。
そして同メディアのオリバー・ケイ記者は、「過去8年間にわたり、多くの人がプレミアリーグにとって“望ましい結末”について推測を重ねてきた。その結論は? 結局のところ、そんな結末は存在しない」としつつ、マンチェスター・Cだけでなくプレミアリーグも重大なダメージを逃れることはできないと主張した。
「シティの有罪が確定した場合、それはリーグが長年にわたって自らの規則を無視・軽視することを許してきたという事実を露呈させ、当該期間における競技の公正性や、将来的に各クラブを統制・規制する能力について深刻な疑念を抱かせることになるだろう。そうなればリーグのブランド価値だけでなく、過去10年間リーグを支配してきたシティというクラブのブランド価値も傷つくことになる」
「一方で、嫌疑不十分や寛大な処分にとどめ、シティを事実上“お咎めなし”にしたらどうなるか。リーグは無秩序な状態に陥るリスクを負い、規則は無意味なものと見なされ、ライバルクラブは激怒するだろう。注釈や勝ち点剥奪によって順位表がいびつな形になることなど誰も望んでいない。初期段階でリチャード・マスターズCEOが記者団に語ったように、『規則を執行する以外に、幸福な選択肢など存在しない』のだ」
「勝つにせよ負けるにせよ、リーグが被るリスクは甚大なものになる。実際、リーグはここ数カ月の間に、2009年~2022年にかけて代理人や未登録の第三者への支払いに関する財務規定に違反したとして、チェルシーを有罪と認定している。状況を整理すれば、シティとチェルシーが共に複数のリーグタイトルを獲得したプレミアリーグの歴史における一時代全体が、汚名を着せられ、その正当性を損なわれてしまったと言える」
■タイトル剥奪の可能性は…
なお『The Athletic』は、マンチェスター・Cの有罪が確定した場合、戒告や罰金から勝ち点剥奪、さらにはプレミアリーグからの追放に至るまで、様々な制裁があり得ると伝えていた。しかしケイ記者は、過去のタイトル剥奪の可能性は低いと分析している。
「プレミアリーグの関係者の間で、過去のタイトルが剥奪され、他のクラブが繰り上げ優勝になると予想する人間はほとんどいない。当初から示唆されていたのは、もしシティに有罪判決が下るとしても、ましてやこれほどの規模の違反であればなおさら、科される制裁は過去に遡るものではなく、将来に向けたものになる可能性が高いということだった」
「しかし、制裁は重大なものでなければならない。そうでなければ、これら一連のプロセスの意味は何だったのかということになる。この件はすでに、過去15年間にわたるプレミアリーグの競技の公正性について、極めて重大な疑問を投げかけている。プレミアリーグが最大級の加盟クラブの一つと事実上の“戦争”状態に入り、100件以上の違反で有罪と認定するまで事態が進んだにもかかわらず、科される制裁がさほど大きな影響を及ぼさないものであれば、そのダメージはさらに甚大なものとなるだろう」



