FIFA(国際サッカー連盟)会長選挙への立候補を表明したJFA(日本サッカー協会)の田嶋幸三名誉会長について、イギリス『ガーディアン』が分析している。
来年3月に行われるFIFAの会長選挙。これまで現職のジャンニ・インファンティーノ会長が最有力候補と見られてきたが、ワールドカップ大会期間中の振る舞いやワールドカップ関連事業株式売却案の発表を発端に世界各地のサッカー連盟が反発しており、対立候補の擁立に注目が集まっていた。
そうした中で5日、田嶋幸三名誉会長が選挙への出馬を表明。「日本サッカーが今まで築いてきた誠実で健全で、高潔性のあるものを世界に発信していかなければいけない」とし、3月の選挙へ挑戦することを明かしている。
『ガーディアン』は「広く尊敬を集める田嶋氏であれば、推薦(加盟211協会中5協会から)の確保に問題はないとみられる」としつつ、今回の立候補はUEFA(欧州サッカー連盟)の意向を受けたものである可能性を指摘した。
「同氏はUEFAの意向を受けて動いたとみられている。UEFAは、今夏にインファンティーノ氏がFIFAの商業権の20%を売却しようとして失敗した際、同氏への反対勢力の中心となっていた。田嶋氏は欧州に多くの協力者を持っており、先月東京で開催されたアジアサッカー連盟(AFC)総会の際にも、UEFAの幹部らと協議を行っていた」
「今回の立候補表明は興味深い展開といえる。AFC総会では、シェイク・サルマン・ビン・イブラヒム・アル・ハリファ会長が、それまでUEFAやCONCACAF(北中米カリブ海サッカー連盟)と足並みを揃えてインファンティーノ氏の退陣を画策していたにもかかわらず、一転して同氏への支持を公言したばかりだったからだ」
そのうえで『ガーディアン』は、「田嶋氏の立候補はAFC内の票を割る可能性があるほか、欧州やCONCACAFからの票を集めることも確実視される」とも指摘。さらに、「UEFAは数カ月前からインファンティーノ氏に対抗できる候補者を探してきたが、欧州がサッカー界を支配していることに対する根強い反発があることを踏まえ、欧州以外の候補者の方が勝機があると判断した可能性がある」と分析した。
一方で同メディアは、インファンティーノ氏がカタールやサウジアラビアといったAFC主要国に加え、アフリカや南米の国々からも支持を得ていると報道。現時点では、再選に必要な106票を確保する可能性が高いとも伝えている。



