「海外生活でもメンタルを強く」板倉滉の欧州リーグでのチャレンジ

(C)Getty Images

ダイバーシティ&インクルージョンが提唱される今日において、多言語のコミュニケーションは必須となりつつある。2019年に名門マンチェスター・シティと契約し、オランダ・フローニンゲンで海外デビューを果たした日本代表DF板倉滉。今年はU-24日本代表として東京五輪に出場し、現在はドイツ・シャルケでプレーしている。

明るく、親しみやすい性格で誰とでも分け隔てなく接する板倉は、「ダイバーシティ&インクルージョン」の体現者ともいえる存在だ。、海外移籍当初の全く試合に出られない時期から始まり、少しずつ結果を残すことでチームの信頼を勝ち取ってきた。欧州に渡って2年半。板倉は2021年7月にGOAL Japanで実施した独占取材で、当時の思いをこう語っていた。

――海外デビュー時を振り返ると、当時はどんな想いでしたか?

板倉:今だったら笑えるんですけどね。あの時はオランダの空港からどうやってフローニンゲンに行けばいいかや、監督が誰かも全然知らないところからスタートしました。空港からフローニンゲンへ向かう途中に羊が見えたりして「なんてところに来ちゃったんだ」と思いながら(笑)。でも来ちゃったら来ちゃったで、やるしかないですから。

――慣れない海外生活だけでなく、言語の壁を抱えながらプレーするハードルもありました。そのうえ試合に出られない時期は、さらに辛いものがあったと思います。どうのように解決してきましたか?

板倉:それでもやるしかないな、と。私は外国人ですし、試合に出ていないとチームメイトに舐められるんですよね。その時は「チームメイトは全員敵」だと思い込んでいたし、実際バカにしてくるような人もいました。そのぶん練習中に見せつけてやろうと思って、めっちゃガチガチにアタックしましたね。

――逆に、そうやってぶつかることで信頼を得られる部分もありますよね。そんな状況でも、「1年だけプレーして帰ろう」とは考えなかったと。

板倉:そうですね。それこそ約半年間、試合に出られないままシーズンが終わりました。「チャンスがないチームに残りたくない」という思いもありましたし、帰る選択肢も取れたんですけど、それは自分自身が納得できないし、悔しい。ここで帰ることはできないという想いが軸にありました。

――反骨心が勝ったんですね。

板倉:そうですね。海外まで行って何もできずに帰るなんて、誰よりも自分に対して「何してるんだ」って。負けたくないと思いました。

――海外に飛び立っていく若いサッカー選手たちに、どんなアドバイスができるでしょうか?

板倉:実際に現地に行かないと分からないことはたくさんあります。ですから、まずは行ってみること。現地で生活していると、予想外のことがたくさん起こります。するとフィジカルだけじゃなく、メンタル面でもタフになれます。

Jリーグが素晴らしいリーグであることは間違いないのですが、海外でのプレーはまた違った経験です。まず言葉が通じなくて、周囲が何を言っているか何も分からないところから、どうやって頑張って試合に出て、活躍していくか。いかにコミュニケーションを取って関係を築いていくか、肌で感じないと分からないと思います。こうした経験は確実に自分自身を強くするので、迷っているのであれば行ってみたほうがいい、と言いたいですね。

――英語でのコミュニケーションについても、アドバイスをいただけますか?

板倉:チームメイトやクラブスタッフとの会話は全て英語です。信頼関係を構築するために、ピッチ内外でコミュニケーションをなるべく多く取るようにしています。渡欧してすぐの頃は、相手の英語が理解できていなくても分かったフリをしてしまう時がありました。ですが今は、理解できていない時は「分からない」ときちんと伝えるように心がけています。そうすることで相手もわかりやすく話してくれるし、むしろ理解が深まるので、自分自身の学習にも繋がるんじゃないでしょうか。

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板倉はオランダでの練習や交渉、普段の生活のなかで英語の勉強をしながら、ドコモの多言語音声翻訳アプリ「はなして翻訳」を併用していた。「はなして翻訳」をスポーツで活用する場面は、板倉からのフィードバックが活かされている。

彼の海外での生活がNTT ドコモのサービスを通じて、世界にはばたく次世代へのサポートへと還元される。否応なく他人との距離感を感じてしまう昨今、言葉の壁を越え、人と人との同士のつながりをより広げるサービスとして注目したい。

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