偉大なストライカーたちに迫れるか。FW後藤啓介(フライブルク/ブンデスリーガ)は代表初ゴールに向けて想いを強くしている。
「もちろんストライカーである以上は結果を求めたい。今シーズンはW杯が終わってから自分のなかでゴールに特化していくストライカーになっていきたいと強く思った。そういうところを意識しつつも、日本が勝つことをみなさんは求めていると思うので、第一優先は日本が勝つことだと忘れずに、自分のエゴや良さも出していければと思います」
21歳の後藤は昨季ベルギー1部のシント=トロイデンで結果を残し、FIFAワールドカップ2026のメンバー入りとなった。しかし本大会では6分間の出場にとどまり、無得点で大会を去った。
「W杯を見て、ベスト8やベスト4に行っている国には圧倒的なストライカーや圧倒的な個を持っている選手がいると思った」と気持ちを新たにして今季より加入したフライブルクでは、ここまで公式戦7試合で2得点を挙げている。一方で、日本代表では6試合ノーゴールとで、先月28日のベネズエラ戦では前半のみの出場だった。
代表初ゴールを奪えていない状況が続くが、サムライブルーの先輩たちも同じような壁を乗り越えてきた。いまでこそ不動のエースストライカーとなったFW上田綺世も代表デビューから15試合目で待望の初ゴール、18歳でA代表初出場を飾ったMF久保建英もそれから17試合目まで得点できなかった。後藤はそれらの記録に目を向けていた。
「タケくんもそうだし、いろいろな人がデビューしてからどのくらいで得点を決めたのかとかを見ていました。(得点を)取れる人はすぐに取っていますが、時間のかかる人はかかってしまっている。タスクがクラブと違うというのもあって難しい部分もありますが、一番前で出ている自分にベクトルを向けるのならばそれは言い訳になってしまう。どんな形であれ、どんなクラブでやっていたとしても結果を残していかないといけない。それが代表に定着するために一番重要なポイントだと思うので、こだわっていきたいです」
現状を打破しようとしている後藤を、先輩たちも手助けする。後藤は上田について「ポストプレーの部分は学ぶことしかない。コミュニケーションも取れていますし、エクアドル戦前半のときは、(谷村)海那くんの一つひとつのプレーに対して会話をしていた。今後もやっていけたらなと思う」と明かした。
後藤は自身の理想形をバイエルン・ミュンヘン(ブンデスリーガ)のイングランド代表FWハリー・ケインだと説明した。同選手のようにゴールだけでなく、ポストプレーやビルドアップへの関わりといった多くのタスクが、代表のストライカーには求められる。後藤は「ケインのような形で、組み立てにはいままでどおりにしっかりと関わりつつ、ボックス内での迫力や脅威をさらに増していきたい」と力を込めた。
ストライカーはニュージーランド代表戦に向けて「誰が出てもゴールを求めていかないといけないですし、誰が出ても連係面で自分の良さや相手の良さを引き出すプレーをしないといけない。次に誰と出るかは分かりませんが、出たら思い切りプレーしながら自分の良さを出して、相手に合わせてもらうという感じで、どんどんトライしていきたい」と意気込んだ。
取材・文=浅野凜太郎



