先発出場したMF佐藤龍之介は「スタートで出してもらったことで、結果を出したかった。意気込んでプレーしたなかで、自分のプレーは悪くなかったし、次につながるものが残せた」と一定の手ごたえを口にした。
前線は佐藤とMF齋藤俊輔の2シャドーに加え、ワントップにFW後藤啓介と若手メンバーで戦った。「初めてにしては悪くなかった。鎌田(大地)選手や経験のある選手がいてくれたおかげで、自分たちはある程度自由にクリアにプレーできた」と振り返るように持ち味を発揮した。
ボールを受ければ細かいタッチから狭いスペースでもターンして、味方にパスをつなげた。また右ウィングバックのMF中野就斗との連係で、相手の背後に抜けてチャンスメイクしたほか、守備でも走力を生かして、前線からプレスをかけ続けた。
一方で、ハーフタイムで交代となった。後半のメンバーが2点を奪取して勝利したことについては「後半のメンバーとプレーするためにも、自分がクラブでもっともっと結果を残して、すべての序列を上げることでスタメンの選手たちとプレーできる機会を得られる。次はあのメンバーとやりたい」と悔しさものぞかせた。
ベネズエラ戦後には日本代表を離脱し、所属クラブのバレンシアに戻ると発表された。クラブはカルロス・コルベラン監督の解任を受けて、暫定指揮官にオスカル・サンチェス監督を迎えていたなか、佐藤は序列を落としていた。そして今回の代表活動が始まっていた9月23日に新たな監督として、かつて日本代表を率いたハビエル・アギーレ監督を招へいしており、クラブとして再スタートを図っているタイミングだ。
森保一監督は佐藤の離脱について「最初の段階から決めていたわけではないですが、招集の時点で考えてはいました」として、経緯を説明した。
「彼は初めての海外移籍で、かつ監督が交代した。シーズンの当初は使われていましたが、暫定監督の下では試合に出ないことがあったりしていた。代表でいい経験を積んでもらって、刺激を受けてもらってクラブに帰ってもらうことも考えましたが、それよりもチームの練習に戻って、そこで、IW(代表ウィーク)の明けに試合に出られるようにチームの練習にできるだけ参加して、監督に認めてもらって試合に出られるようにするほうが、彼のキャリアにとって、クラブにとって、代表にとってもプラスになる」
「代表ですべての活動期間を消化して、クラブに戻って、次の代表ウィークのときに構想外になっていると、彼にとっては一番苦しいシーズンを送り、成長のさまたげになるとも考えました」
バレンシアはラ・リーガ第7節を終えて、1勝1分5敗の19位で残留争いの真っただ中。指揮官は、このタイミングで佐藤をクラブに戻すことが最善と判断した。
佐藤は「しっかりとあっちでアピールすることを目指していく」とクラブシーンでの意気込みを語った。
「チームとしても点が取れず、自分の責任でもあった。チームとしてもうまくいっていなかったなかで、これからまた違う監督で頭をスッキリさせてやりたい」
「バレンシアで出続けたら(代表に)戻って来られると信じている」
今回の活動では45分間の出場にとどまるなど消化不良だったかもしれないが、佐藤はバレンシアでエネルギーを放出できるか。





