今月17日の発表で、9月と10月の試合を戦う日本代表メンバーに選出された鹿島GK早川友基は「自分のモチベーションを高めてくれる場所が代表」と気を引き締め直していた。今夏に北中米で開催されたFIFAワールドカップ2026以来となる、A代表の舞台だ。
「選ばれるためにやっているし、選ばれ続けることも大事。W杯が終わってから、いったんリセットじゃないけど、しっかりと気持ちを新たにした。自分も試合に出てアピールしたいし、『やれる』ってことを示したいです」
昨季の鹿島アントラーズでJ1優勝を果たし、2025年のJリーグ最優秀選手賞という輝かしい成績を引っさげて臨んだ4年に1度の祭典だったが、試合に出場できないまま終わった。
全身全霊で挑んだW杯を終え、燃え尽き症候群に陥る選手もいる。早川自身も「それ(W杯)以外の要因もたくさんある」とした上で、再びJリーグでの戦いに向けて、気持ちを作り直すことに難しさを感じていた。それでも今季も鹿島のゴールマウスに立ち続けている。そしてサムライブルーへの切符をつかんだ。
「代表に選ばれることや、自分がトップに立つためにということを考えたら、自分がいる場所でやるしか手段はない。そこでしっかりと区切りを付けてやれています」
鹿島での評価や結果がA代表に直結する。だからこそ、早川はこの日の3失点にも厳しい視線を向けた。
リーグ戦3連敗で川崎戦を迎えたなか、相手から19本ものシュートを浴びた。83分にMF松村優太の得点で3-2としたが、試合終了間際まで攻められ続けると、最後のさいごで川崎DFペドロ・ホマーノにヘディングを決められて、同点にされた。
「率直に簡単にゴール前まで行かれているシーンが多いというか、スタッツを見れば分かると思いますが、シュートの本数でも、枠に飛んできている数も相手のほうが多かったと思う。もちろん形としてチームで取り組んでいる部分はありますが、キワの部分だったり、もっとやらせないところはほしいかなと思います」
3-3の引き分けで連敗は止まったが、リーグ戦8試合で16失点となった。全試合に先発している早川にとっても、見逃せない数字だろう。
鹿島はブロックを敷いて守る形から、よりアグレッシブに前から奪いに行くスタイルの構築を図っているものの、「まだまだ選手自身も模索中」。一方で、この日も2得点を挙げてシーズン通算10ゴール目に到達したFWレオ・セアラら攻撃陣は奮闘している。
「もっとやっていかないといけない」(早川)
鹿島での課題と向き合いながら、刺激を与えてくれる日本代表へ向かう。守護神は何を得て、何を鹿島に還元するのか。
取材・文=浅野凜太郎



