今夏に北中米で開催されるFIFAワールドカップ2026に臨む日本代表は25日に、千葉県千葉市内の高円宮記念JFA夢フィールドで国内合宿をスタートさせた。
DF長友佑都(FC東京)がサムライブルーに帰って来た。アジア人史上初となる5大会連続のW杯メンバー入りを果たした男は、活動初日から“らしさ”全開だった。
「もう100パーセントでいける」
ウォーミングアップから列の先頭に立ち、ボールを使ったトレーニングでは人一倍の声を出して盛り上げた。39歳とは思えぬキレのある動きを見せ、大舞台へのギアを上げ続けている。
3月14日の水戸ホーリーホック戦で右ハムストリング肉離れを負ったときは、W杯メンバー入りに暗雲が立ち込めた。それでも自宅に帰ると、妻の平愛梨さんから思わぬ言葉をかけられたという。
「またみんなを心配させて注目を浴びてから復帰して、ワールドカップで暴れるんでしょ」
そこから驚異的な回復力を見せた長友は5月6日のジェフユナイテッド千葉戦で実戦復帰。逆境を跳ねのけた長友は同月15日のメンバー発表で自分の名前が呼ばれると、「こんなに緊張したことはないというくらい緊張しました」と涙を流した。
この日は、過去3大会をともに戦ったDF吉田麻也もいた。日本代表の元キャプテンは笑みを浮かべながら「もう化け物」と戦友・長友について語る。
「本人もケガでかなり苦しんでからここまでやってきた。だけど5大会目だから焦りがないんですよね。ここから(コンディション)をもっと上げていけば間に合うという自信を感じますね。そういう落ち着きだったり、あとは苦しくなったときに彼の存在は生きると思う。むしろ佑都が目立たないことがチームにとっては、一番いい状況かなと思います」
とはいえ、当の本人は目立つ気まんまんかもしれない。
“歴代最強”との呼び声も高い現在の日本代表で、長友が試合に出られる保証はどこにもない。また、チームに活気を与えるそのキャラクターから、一部ではピッチ外での貢献ばかりに目を向けられている。それでも長友は「守備の1対1で負けない部分のような特徴は絶対に生きるときがくると僕は思っているので、そこは見せます。やれる自信がある」とピッチ内での活躍を誓った。
「優勝を目指して暴れてくる」
妻と子どもたちにそう言い残し、日本代表に帰って来た。長友の目はギラついている。
取材・文=浅野凜太郎




