72歳を迎えたイタリア人指揮官ファビオ・カペッロ氏が18日、イタリア国営放送『Rai』のラジオ番組『ラディオ・アンキオ・スポルト』に出演し、ロシア・ワールドカップについて語った。
過去にイングランド代表やロシア代表を率いてW杯に挑んだ経験を持つ名将は、今大会の感想を語った。
「最初の二試合はレベルも非常に低く、退屈なものだった。そのほかの試合では、まだベストコンディションにない強豪国に対し、対抗しようとしていて面白い試合が見られた。全体的にみると、プレーのスピードは遅く、フィジカルコンディションは最高とは言えないようだ」
カペッロ氏の母国イタリアは、欧州予選プレーオフでFWズラタン・イブラヒモヴィッチのいないスウェーデンに敗れ、60年ぶりにW杯出場を逃し、今大会を観客として見守ることになる。
「出場していないのは残念だ。大会のレベルが非常に高くないところを見ると、イタリアもいたはずなのにと思ってしまう。だが我々は出場しないために、あらゆることをやってのけてしまったのでね」
続いてカペッロ氏は、開幕戦のロシア対サウジアラビア戦を見て、サッカーにおける新たな兆候を指摘。ボール支配率が高くても得点につながらず、後方でボールを回すなど無意味であることが多いと述べた。
「無意味で無駄なボール支配が目に留まった。こんなボール支配では、ボールを奪取してから相手のゴール前までたどり着くことは難しく、自陣の後方でボールを回すことになる。初戦のサウジアラビアのボール支配率は65%だったが、ロシアが5-0で勝利している。現代の試合においては、消極的な姿勢を正当化するかのようだが、枠内へのシュートが非常に少ない」
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