シュトゥットガルトMFマフムド・ダフードは、シリア代表入りを選択したようだ。
ボルシアMGの下部組織から19歳でトップチームデビューを果たしたダフード。2017年には強豪ドルトムントに加入し、DFBポカール優勝を経験するなど公式戦141試合に出場した。そして契約満了に伴い、昨夏にはブライトンへフリー移籍。14試合に出場した後、冬の移籍市場でシュトゥットガルトへレンタル加入している。
そんな28歳MFだが、2021年にはU-21 EUROメンバーの中心となるなど、ドイツ代表の各カテゴリーを経験。2020年10月にはA代表デビューを飾り、2試合に出場している。しかしいずれも親善試合であり、最後の出場は2020年11月のチェコ戦。以降は代表チームから遠ざかっていたが、新たな決断を下したようだ。
ダフードの両親はシリア人であり、シリアで生まれた翌年にドイツに移住している。そしてドイツ代表として公式戦に出場していないため、代表チームの変更が可能だった。ドイツ『スカイ』によると、すでにシリアサッカー協会には決断を報告した模様。また、本人は以下のように語ったようだ。
「シリアのためにプレーするという考えに至ったよ。僕はドイツで育ち、生涯をここで過ごし、ユースやシニアの代表チームでプレーすることに誇りを持っていた。ドイツは僕の故郷である」
「でも、シリアは僕の家族の出身国であり、僕の生まれた国でもある。家族には幼い頃から、僕らがドイツに住むことがどれほど光栄なことであるか、そして同時にシリアの人々に喜びをもたらすことがどれほど重要であるかを学んできた。僕はこの決断を喜んでいるし、僕の心に最も近いプロジェクトを本当に楽しみにしているよ」
今年1月に行われたアジアカップでは、ラウンド16でイラン代表とPK戦に及ぶ死闘を演じるなど、躍進を見せたシリア代表。3月には2026年ワールドカップアジア2次予選でミャンマーとの2試合を戦う。『スカイ』によると、ダフードがこの試合のメンバーに入るかは現時点で不明のようだ。それでも、今後の動向には大きな注目が集まっている。