Takefusa KuboGetty Images

バスクダービーで今季5点目を決めた久保建英「できるだけ多くの1面を飾りたい」

9月30日のラ・リーガ第8節、レアル・ソシエダはホームのアスレティック・ビルバオ戦を3-0で制した。ソシエダの2点目を決めるなどしてダービー勝利に貢献したMF久保建英は、大きな満足感を表している。

ソシエダは30分にDFロビン・ル・ノルマンがセットプレーから先制点を記録。久保はというと、またも相手チームの徹底マークに遭い存在感を失っていたが、それでも48分に今季5点目となるゴールを記録した。

左サイドのMFブライス・メンデスがグラウンダーのクロスを送ると、ペナルティーエリア内中央のFWウマル・サディクが触れなかったボールがファーへと流れていく。そこにフリーで走り込んできた久保は、狙い澄ました左足のダイレクトシュートでボールを枠内左に沈めた。ソシエダはその後、クラブの象徴FWミケル・オヤルサバルが途中出場から3点目を決め、伝統のダービーで完勝を果たしている。

以下に続く

試合後、スペイン『モビスタール・プルス』とのフラッシュインタビューに応じた久保は、「監督が試合前に言っていましたが、最初に名誉があり、次に栄光をつかめるなら10点満点です」とダービー勝利を喜んだ。またゴール後に披露した、負傷したように見せかけてから臀部を突き上げるパフォーマンスは、DFアリツ・エルストンドに捧げたものと説明している。

久保のあのパフォーマンスは、ナショナル・ウィメンズ・サッカーリーグ(アメリカの女子サッカープロリーグ)のカンザスシティ・カレントに所属するロオ・ラボンタが披露したもののオマージュで、最近では人気歌手テイラー・スウィフトの新恋人と噂されるNFLのカンザスシティ・チーフスに所属するトラビス・ケルシーも行っていた。日本人MFは今季怪我に苦しみ続け、まだ1試合しか出場機会を得られていないエルストンドに対して、もしゴールを決めたら同パフォーマンスを実行すると約束していたという。

「特別なものでもないです。ゴールを決めたらあれをやるってエルスと約束していたんですよ。チームメートのおかげで実際に決められましたし、エルスのためにできましたね。あれはエルスのための踊りで、もう2回目です」

この試合の終盤、久保はビルバオのDFユリ・ベルチチェやFWイニャキ・ウィリアムズらと衝突し、イマノル・アルグアシル監督から落ち着くよう求められていた。

「僕が落ち着き払って自陣に戻ろうとしていたとき、後ろから2回叩かれたんです。とても熱くなっていたユリにされたことでした。そうしたことに巻き込まれるのはイヤですが、2回打撃を与えられました」

「もし、あそこで自分が倒れていたら、おそらくレッドカードだったと思います。でも、僕は倒れたくなかったし、慎重になろうとしました。だから抗議だけをしたんです」

久保はその後、現役のラ・リーガ最多出場選手、37歳MFラウール・ガルシアに何かを話しかけられていている。

「『プレーするということを知るんだ』『自分たちが3-0で勝っているんだから、打撃を加えられても我慢をしろ』みたいなことを言われましたね。争いに加わったことが間違いだったと思います」

久保は最後に、メディアから今回のダービーの主役として扱われることを望んでいるか問われ、次のように返答している。

「できるだけ多くの1面の飾りたいですけどね。ただロビン(・ル・ノルマン)はゴラッソを決めましたし、彼でなければオヤル(サバル)かもしれません。ただ自分も勝利に貢献できて、それが本当にうれしいんですよ」

広告