PrandelliGetty

なぜセリエAでストライカーが生まれなくなった?元伊代表監督が考える答えとは…

元イタリア代表監督のチェーザレ・プランデッリ氏が30日、イタリアメディア『TvPlay』のインタビューに応じ、FWなどについて自身の見解を示した。

過去にイタリア代表指揮官を務めたほか、フィオレンティーナでも指揮を執ったプランデッリ氏。フィレンツェでは、現在ユヴェントスで活躍するセルビア代表FWドゥシャン・ヴラホヴィッチに指導した。元フィオレンティーナ指揮官は、ユーヴェFWに言及しつつ、FWを巡って自身の考えを語った。

「ヴラホヴィッチにどれくらい私の影響があるか? ほぼないだろう。監督は選手たちのために仕事をし、それぞれのポジションで最大限のパフォーマンスを発揮できるようにしてやらなければならない。カルチョにおいて、個の力が極めて重要であることを忘れがちだ」

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「選手は正しいポジションで起用する必要がある。FWはFWであるべきだ。私はよく、“なぜストライカーが生まれなくなってしまったのか”と自問自答している。おそらくその理由は、サッカースクールにおいて、より組織力を基礎において取り組んでいるからではないだろうか。だが子どものうちから選手の特徴をリスペクトしなければならない」

「我々はセリエAでプロになったばかりの選手に対して評価を下してしまうが、まだ選手として完成されていないことが多い。若手選手は、形成していかなければならないんだ。例えば(マテオ)レテギは自由なセンターフォワードだが、FWに対してボールを受けに来るようにとか、ゴールに背を向けてとか、ポストプレーなどと要求すると、自分自身を見失ってしまう! 純粋なFWとは、プレーに固定概念がないんだ。だからこそ苦労している。イタリアの育成部門が以前のように、選手の個の力を改善してくれることを願っている」

■トッティのような選手はかごに閉じ込めるな

プランデッリ氏は、現イタリア代表監督のルチアーノ・スパレッティを称えつつ、改めて選手の特徴を生かした指導の重要性を説いた。

「スパレッティは、全てのカテゴリーを経験した指揮官で、(フランチェスコ)トッティを偽9番としたように、選手の特徴に合わせてチームを変貌させてきた。トッティのような選手は、かごの中に閉じ込めてはならない。そのクオリティを引きたてなければならないんだ。監督の手腕はまさにそこにある。こうした選手たちの特徴をゆがめてはならないんだ」

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