kamada(C)Getty Images

ラツィオ指揮官の発言で波紋、鎌田大地の境遇を伊紙分析…ライバルの獲得は「偶然でない」

ラツィオに所属するMF鎌田大地の境遇について、イタリア紙『コリエレ・デロ・スポルト』が29日、特集を組んで分析した。

昨夏にフリーでラツィオに加入したものの、過密日程の中でも出場機会に恵まれず、ベンチを温める日々が続く鎌田。そんな中、ラツィオが1-2と逆転負けをしたフィオレンティーナ戦後の記者会見において、指揮官のマウリツィオ・サッリが出場機会に恵まれていない鎌田らについて質問を受けた際、「私がAを求めても、CとDから選ばなければならなかった」と昨夏の補強が希望通りではなかったことを示唆して物議を醸した。

するとイタリア紙は「ラツィオ、カマダと(ルカ)ペッレグリーニ問題」との見出しをつけ、「日本人選手はポジションに適応できることを示せていない。サイドバックはまたしてもレーダーから消えた」などと綴り、「彼(サッリ)自身が(獲得を)承認した」はずの鎌田らの現状を分析した。

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まず、「日本人選手がどのようにしてやって来たのかを思い出す必要がある」と指摘。「(セルゲイ)ミリンコヴィッチ(サヴィッチ)が退団した約10日後、ラツィオがまだ代役を思い描いていなかった時に、突然(獲得を)提案された」などと背景を説明した。

その後、鎌田は「選手側に有利な延長オプション付きの1年限りの契約」にサインしてラツィオに加入して現在に至ったが、イタリア紙は「明確な事実がある」と主張。「サッリがカバーできると想像し、期待していた役割に適応できることを示せていない。彼はトップ下の選手であり、ミリンコヴィッチのポジションでは、最初から苦戦していた」と述べた。

「おそらく、もっとプレーしてもよかったはず」とは指摘しつつ、「これまで魅了したことはなく、常に構想から外れた隅にいた」と振り返ると、「もう一つのヒント」として昨年8月末のマテオ・ゲンドゥージの獲得を挙げている。

フランス人MFは、鎌田と同様にミリンコヴィッチの抜けた右インサイドハーフの補強だが、「偶然によるものかというと、答えは『ノー』だ」との見解を示している。「ラツィオ自体も、中盤のフィジカルを強化するために、1ピースを加えなければならないことに気づいていた」と説明。出場機会が与えられていない背景の一因に挙げた。

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