Vissel-Kobe(C)Getty Images

首位・神戸の劇的決勝弾が大きな騒動に…"オフサイド疑惑"に元J審判員が指摘「オフサイドと言わざるを得ない」「副審がどういう訳か…」

大一番での決勝点が、大きな話題となっている。

12日に行われた明治安田生命J1リーグ 第32節で首位・ヴィッセル神戸は浦和レッズと対戦。1-1で迎えた95分に浦和MF中島翔哉がフリーキックを蹴ると、神戸GK前川黛也がキャッチからカウンターを展開。パントキックからのパスを受けたFW大迫勇也が無人のゴールへ蹴りこみ、決勝点となっていた。

しかし、この場面で浦和GK西川周作がエリア内まで攻撃参加をしていたことで、オフサイドがあったのではという声がメディアやSNSで挙がることに。

以下に続く

Jリーグの気になる判定を徹底討論する『DAZN』による番組『Jリーグ ジャッジリプレイ』が同場面を検証。中継やVARでは使用できないスカウティング映像を用いて観ると、前川がパントキックを蹴る時点で元国際審判員の家本政明氏は大迫がオフサイドポジションにいたと指摘。「映像を観る限りはそう言わざるを得ない」と言及し、自身の見解を明らかにしている。

「副審の方がどういうポジションにいるのかなといったときに、本来であれば西川選手が前に出ているので、この場合で言うとセカンドディフェンダーは神戸サイドにいることからハーフウェーラインが最終ラインになります」

「競技規則にあるのは、オフサイドポジションにいるのは反則ではないが"競技者の頭、胴体もしくは足の一部でも、ボールおよび後方から2人目の相手競技者より相手競技者のゴールラインに近い位置にある"(中略)。映像を観る限りは(大迫の)腕や頭は十分出ている」

また、家本氏は副審の位置についても触れている。「本来であれば、ハーフウェーラインの延長線上にステイしたままでなければならない」ポジションが「どういう訳か動いてしまっている」と指摘。

攻守の入れ替わりが激しくエキサイティングな試合展開から「副審が西川選手が前に出ていることが、ふと抜けてしまった」ことで「適切な競技規則が適応されなかった、判断出来なかった」のではと考察した。

『DAZN』で同試合の解説を務めていた水沼貴史氏も同場面を回顧。ゴール後に審判が止まっていたことから「VARに確認しているのだと思った」ものの、チェックが「早く終わっていた」と指摘。

理由については「パッと頭に浮かんだのは、(参考にできる)映像が撮れていなかったのではというのが一つ。そして副審の方はキックの瞬間と飛び出しの距離が同一視野に入らなかった」と予想している。

結果としてゴールが認められたこの決勝点は、神戸にとって優勝争いに関わる大きな得点に。24日行われる次節で2位の横浜F・マリノスがアルビレックス新潟に引き分けるか敗れ、25日に神戸が名古屋グランパスに勝利すると、リーグ初制覇が決まることとなる。

広告