現地時間23日、イングランド代表とブラジル代表による国際親善試合がウェンブリースタジアムで行われた。
イングランドはEURO2024、ブラジルはコパ・アメリカ2024と、それぞれビッグトーナメントを今夏に控え、チームの成熟度を上げる貴重な機会。イングランドはケイン、サカを負傷で欠き、ブラジルもネイマールという大エースを欠くものの、互いに豊富なタレントを擁して遜色ない陣容となった。
立ち上がりからより多くのチャンスを作り出したのはブラジル。9分、ペナルティーエリア手前からロドリゴが挨拶代わりのシュートを放つと、12分にはカウンターからロングパスに抜け出したヴィニシウスがGKピックフォードをかわして無人のゴールにシュート。しかし、ここは戻ったウォーカーが冷静なカバーでボールを止めた。
さらに17分、パケタがフォーデンからボールを奪い、エリア内でボールを受けたロドリゴのシュートはゴール右へとわずかに外れた。
イングランドのチャンスは18分、左サイドでキープしたベリンガムがペナルティーエリア手前に折り返すと、ギャラガーがエリア内右に浮き球を送る。これに呼応したワトキンズが決定機を迎えるが、これは飛び出したGKクレプスキのプレッシャーもありゴール上へと大きく外れる。
ようやくエンジンのかかりつつあったイングランドだが、20分にアクシデントが発生。ウォーカーが足を痛め、コンサとの負傷交代を余儀なくされた。
35分には左サイドからの折り返しをゴール前のパケタがダイレクトで合わせるも、これは左のポストを直撃。互いに無得点のまま試合を折り返した。
後半も一進一退の攻防が続き、シュートチャンスの少ない展開に。イングランドは67分、ベリンガムとマグワイアを下げてダンクとゴメスを投入。ブラジルも71分にロドリゴとパケタを下げて17歳のエンドリッキとアンドレアス・ペレイラを投入する。
さらに75分にゴードンとギャラガーを下げてラッシュフォードとメイノーを投入したイングランドに対し、ブラジルはギマランエスとラフィーニャを下げてサビオとダグラス・ルイスを投入する。
試合が動いたのはその直後。ショートカウンターからA・ペレイラのスルーパスに抜け出したヴィニシウスのシュートはGKピックフォードが防いだものの、並走していたエンドリッキがこぼれ球を押し込み、代表3試合目にして初ゴールをマークした。
アディショナルタイムの4分間を含めてイングランドがホームの維持を見せて反撃に出るものの、ヴィニシウスを下げたブラジルも集中した守備でシャットアウト。17歳の新鋭が躍動したブラジルが、ドリバウ・ジュニオール新監督の初陣を飾った。
■試合結果
イングランド 0-1 ブラジル
■得点者
イングランド:なし
ブラジル:エンドリッキ(80分)