20201211_Bas Dost_Frankfurt(C)Getty Images

長谷部誠らになぜチャンスを与えない?8試合勝ちなしでフランクフルト指揮官の采配に現地では疑問の声

長谷部誠や鎌田大地らが所属するフランクフルトは現地時間11日のヴォルフスブルク戦に1-2で敗戦。地元紙『フランクフルター・ルンドシャウ』は、チームの最近のパフォーマンスを分析する記事の中で、アディ・ヒュッター監督の采配に疑問符を投げかけた。

フランクフルトはブンデスリーガ第11節のヴォルフスブルク戦を落とし、6分け2敗の8試合勝ちなしに。昨季の7試合勝ちなしでは6敗喫していたものの、ヒュッター監督が就任してから最も長く白星から遠ざかっている状況だ。『フランクフルター・ルンドシャウ』の記者は「確かなのは、現在のパフォーマンスや結果は責任者やコーチ陣、チームがシーズン前に掲げていた目標とはまったくもって一致しないこと」と欧州コンペティション出場権を目指すチームの姿にはほど遠いと指摘した。

記者が注目したのはヴォルフスブルク戦に向けて「監督は何故、あれほど用心深い布陣を選び、3人のセントラルMFを含む守備的なマインドを持つ選手を8人もピッチに送り込んだのだろうか。それは自身のチーム、相手にとっても良いメッセージにはならない一方、明らかな勝利へのシグナルにもならない」。「それにこの数年間では、フランクフルトのチームが守りをやや重視し、慎重に臨んだ場合、上手くいった試しがほとんどない」とも強調した。

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「フランクフルトは強みを発揮するのは相手に詰め寄せてプレッシャーをかけ、セカンドボールを狙うアクティブなアプローチを見せるとき。例えば、執念深く、情熱を持って対応したボルシア・ドルトムント戦の前半のように。ヒュッターもその試合ではアイメン・バルコクといったアタッカーを加え、攻撃的な布陣を選んでいた。だが、ヴォルフスブルク戦ではシュテファン・イルザンカーといったデストロイヤータイプを守備ラインの前に置いた」

記者は特にそのオーストリア代表MFのシュテファン・イルザンカーの起用に疑問を抱いている様子。ヴォルフスブルク戦ではパス成功率がわずか58パーセントだったことやデュエルでの勝率も38パーセントとボランチにしては「低すぎる」と評すると、昨シーズン終盤の7試合で14ポイントを獲得した時期には同選手が4試合は先発出場を果たしたが、そのうち3試合はCBとしての起用だったと説明。ボランチよりCBの方が向いているとの見解を示唆した。

記者はヒュッター監督がそんな同選手を「目立つほど高い頻度で名指しで褒めたたえたり、熱心に擁護する」ことを挙げ、「チーム内と外での印象がかけ離れているようだ」と違和感を示すコメント。内部でも「何人かはその無条件の(イルザンカーに対する監督の)忠義の理解に苦しんでいる」と指摘する上で、「すると、ダニー・ダ・コスタや、36歳ではあるものの、そのプレーインテリジェンスから守備的MFとしてもプラスになるはずのマコト・ハセベは何故まったくチャンスが与えられなくなっているのか聞きたいところだ」と問いかけている。

フランクフルトは現地時間15日の第12節でボルシア・メンヒェングラットバッハとホームで対戦。ヒュッター監督は、久々に勝利を収めるにあたって、「ピッチ上でもう少し勇気を持つことが助けになりそうだ」との記者の声に耳を預けるのだろうか。

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