Koke OblakGetty Images

アトレティコがインテルを下してCLベスト8進出!後半終了間際にメンフィスが同点弾を決め、オブラク好守連発でPK戦を制する‼︎

13日のチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦2ndレグ、アトレティコ・マドリー対インテルは2-1でアトレティコの勝利に終わった。2戦合計スコアは2-2となり、PK戦3-2でアトレティコが準々決勝に歩を進めている。

ジュゼッペ・メアッツァでの1stレグはホームのインテルが1-0で先勝。セカンドレグの舞台はアトレティコが今季18勝1分け1敗の成績を誇る、彼らの要塞メトロポリターノだ。ただしアトレティコがホームで強いとしたら、インテルは今季13勝4分とアウェーで無類の強さを誇っている。

欧州屈指の熱狂を誇るアトレティコサポーターの大歓声の中、試合はキックオフのホイッスル。立ち上がりはサポーターの後押しをその背に受けるアトレティコが勢いを見せた。5分には左サイドのリーノがボールを持ち上がり、そのままペナルティーエリア内左に侵入してシュート。これはGKゾマーに弾かれる。

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だが15分も経てば、インテルがボールを落ち着かせて、冷静にアウェーゴールを狙う展開に。アトレティコは堅守速攻にシフトしたものの、33分にメトロポリターノを沈黙させる失点を許した。インテルは左サイドで巧みな連係を見せ、バレッラのグラウンダーのクロスからディマルコがGKオブラクを破っている。

数千人のインテルサポーターは、勝負を一気に楽なものとするこのアウェーゴールに歓喜。皆がスマートフォンのライトをつけてアウェースタンドに銀河をつくり出ししていた。が、ゴールから2分後にはその無数の星をすぐさま消すことになった。ホームチーム、アトレティコのゴールである。

コケがペナルティーエリア内に浮き球を送ると、バストーニがクリアし切れなかったボールがグリーズマンに通る。後ろ向きだった背番号7は素早い反転で前を向き、左足のシュートでネットを揺らした。

失点からすかさず決まった同点弾を喜ぶアトレティコサポーターはインテルサポーターを真似して、全スタジアムでスマートフォンのライトをつけ、さらに大きな銀河をメトロポリターノにつくり出し、おなじみの「テ・キエロ・アトレティ(アトレティ愛してる)!」のチャントを大合唱している。

1-1で迎えた後半、アトレティコは右サイド、マルコス・ジョレンテを起点にチャンスを迎える。まず52分、背番号14のグラウンダーのクロスにグリーズマンが合わせたが、これはゾマーがセーブ。また60分にはモラタがヘディングシュートを放ったものの、枠の上に外れている。

両チームは70分過ぎに選手交代を敢行。シメオネ監督はデ・ポール、リノをコレア、リケルメに代え、シモーネ・インザーギ監督はダンフリース、バストーニを下げてダルミアン、アチェルビを入れた。その後に決定的なチャンスを迎えたのはインテル。スルーパスからマルクス・テュラムがペナルティーエリア内右に侵入したが、そのシュートは枠を捉えることができなかった。

シメオネ監督は79分にモリーナ、モラタをパブロ・バリオス、ロドリゴと交代。終盤はアトレティコが猛攻を仕掛け、インテルが堅守速攻で対応する展開となるが、アトレティコはメンフィスらがチャンスを迎えるが決め切れず、インテルもGKオブラクを前にカウンターを物にできなかった。

しかし85分にメンフィスがポスト直撃となるシュートを放つなど、アトレティコがインテルの堅守を軋ませていくと、88分についに穴を空けた。左サイドから攻撃を展開し、ペナルティーエリア手前のコケがスルーパスを送ると、エリア内のメンフィスが巧みな反転から右足でシュートを放ち、ゾマーを破っている。スタジアムは再び、スマートフォンの光によって大銀河となった。

2戦合計スコアを同点としたアトレティコは、その後も攻撃を仕掛け続ける。アディショナルタイムにはグリーズマンのグラウンダーのクロスからリケルメがフリーでシュートを放ったが、これは枠外へ飛んだ。結局、インテルがアトレティコの攻勢を凌ぎ切る形で、試合は延長戦に突入している。

延長戦前半はこれまでの流れと打って変わってインテルがボールを保持し、アトレティコが速攻を見せる展開に。アトレティコはリケルメのクロスからメンフィスが再びシュートを放つも、これはゾマーにセーブされる。一方インテルはCKからラウタロがヘディングでゴールをうかがったが、惜しくも枠の右に外れた。延長戦後半も同じ展開が続き、結局、どちらもゴールを奪えぬまま決着はPK戦に委ねられている。

PK戦1本目、先攻のインテルはチャルノハール、後攻のアトレティコはメンフィスがそれぞれゴールを決める。次に2本目、インテルのアレクシスのシュートはオブラクがストップし、しかしアトレティコもサウールのシュートは枠を捉えられず。3本目、クラーセンのシュートをオブラクが弾き、対してアトレティコはリケルメが決め切った。

4本目、インテルはアチェルビ、アトレティコはコレアがともに成功。そして運命の5本目で、インテルはラウタロがシュートをクロスバーの上に外し、アトレティコがPK戦3-2でベスト8進出を決めている。試合終了後、メトロポリターノはこれまでを優に超えるまばゆいほどのスマートフォンの光に包まれ、全スタンドの観客が残っている力の限りを尽くして、クラブのイムノを歌っていた。

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