20221123_Takuma Asano&Nico Schlotterbeck_Qatar World Cup(C)Getty Images

浅野拓磨に突破され批判集中…ドイツ代表DFシュロッタ―ベック、W杯の“あの場面”を振り返る

ドイツ代表DFニコ・シュロッターベックが、ドイツ誌『キッカー』のインタビューでこれまでのキャリアなどについて言及。その中で、カタール・ワールドカップ(W杯)での日本代表戦で、最終的に逆転弾を挙げたFW浅野拓磨の突破を許した場面を振り返った。

現在23歳のシュロッタ―ベックは昨夏、ブレイクしたフライブルクからボルシア・ドルトムントへ移籍。そして昨シーズンからドイツ代表チームに定着し始めた左利きセンターバックはW杯メンバー入りを果たすと、日本との初戦にもスタメンに名を連ねた。しかしこの一戦の83分、板倉滉のFKに反応した浅野に突破を許し、決勝ゴールが生まれるきっかけに絡んでいる。

そんなシュロッタ―ベックだが、W杯敗退後は「まず休暇が必要だった。スイッチを完全に切らなければいけなかったし、それからのW杯もほとんど見なかった。チームにとっても、みんなそれぞれにとってもタフだった。敗退は痛かったね」と告白。「深い穴に落ちたわけではないけど、この失望感を振り払わなければいけなかった。それでも、結構早い段階からフットボールをしたい気持ちも戻ってきたんだ」と当時の心境を語っている。

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一方、日本戦の決勝点の場面について問われると、以下のように返答した。

「もちろん、それからあのシーンについてたくさん考えたし、どうすればもっと上手く対応できたか考えた。全面的な批判を受け、急に前半戦では一つもいい試合を見せなかったと言われ出した。多くのことがあのシーンだけで評価されたんだ。でも、僕はそう思わない。確かに目指していたほど安定したプレーをしていなかった。失点につながるミスも犯した。センターバックが本職ならそういうのも付き物と見なければいけない。ただ、確かに多過ぎた。それでも前を向いて、自分のスタイルを失わないで、チームにとって付加価値となる存在にならなければいけない」

インタビュアーはまた、今年2月のDFBポカール3回戦でボーフムと対戦した際、再び浅野とマッチアップしたことについても質問。2-1でドルトムントが制した試合では、日本戦での失点シーンに似た場面で浅野に競り勝ったことを指摘されると、シュロッタ―ベックは「確かに」と返し、「ボーフムがちょうど同点に追いつき、しかも敵地で、あのフラッドライトの雰囲気の中だ。僕にとって、安定感を取り戻したという兆しだった。まだ自分の中では自分の最高レベルに辿り着けていないと思うけど、今の状況には手応えを感じているよ」と続けている。

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