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【動画】新たに改正されているハンドのルール。横浜FCvs鹿島の決勝点は主審の解釈に依存

番組には、Jリーグの原博実副理事長、Jリーグウォッチャーの平畠啓史さんに加え、東京都サッカー協会審判委員長の牧野明久氏が登場。桑原学さんMCのもと、SNSで反応が多かったシーンをピックアップして議論を行った。

■ボールは一美の腕に当たっていた

論争が巻き起こっているのは、横浜FCvs鹿島の25分の場面だ。左サイドから攻め込んだ横浜FCのチャンスシーンで、ボックス左の袴田裕太郎がクロスを供給。すると、一美和成が競り合ってこぼれたところを松尾佑介がコントロールし、最終的に皆川が詰めて決勝点を決めた。

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しかし、一美が競り合った際に鹿島DFの足に当たって浮き上がったボールが一美の左腕に当たっており、ハンドなのではないかとの疑問が寄せられている。鹿島の選手たちはハンドをアピールしたが、得点は取り消されていない。

映像を確認した平畠さんは「一美選手の手には確実に当たっている」としたうえで、「(改正後のルールが)うろ覚えなんですけど、松尾選手が決めたとかだとハンドになるけど、一美選手の手に当たってから松尾選手、皆川選手なのでハンドにならないのではないか」と述べる。ハンドをした一美やその次にボールに触れた松尾ではなく、皆川が得点を決めた点が判定を分けたと考えているようだ。

一方、原副理事長は論点を2つに分ける必要があるのではないかと主張。「ハンドかどうか」、「ハンドだとしても、それがすぐに点になったかどうか」を見ていく必要があると語った。

そして、前者に関しては「後ろにきてる手にたまたま跳ね返って当たってしまったというのをハンドにしますかといったら、僕はそれ自体ハンドにしなくていいのではないか」とハンドそのものを否定。後者についても「一美に当たってすぐに誰かボーンと蹴ったのなら(得点取り消しで)いいのですが、あれは時間が経っていると見て、ゴールで良かったかなというのが僕の意見」とレフェリーの判断を支持した。

■焦点は得点がハンドの“直後”かどうか

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今回のケースは、2019-20シーズンから2020-21シーズンに移行する際に行われたルール改正が、大きく影響するものとなった。「ハンドに関しては、IFABの方でも毎年毎年変わっているところ」と調整が頻繁に行われている事柄であると口にした牧野氏は、こう説明する。

「2019-20では、(競技規則第12条のハンドの要件として)『ボールが手や腕に触れた後にボールを保持して、またはコントロールして、次のことを行う』というところの『相手競技者のゴールに得点する。得点の機会を作り出す』で、去年はハンドをしてゴールまでドリブルで行ってもやはりハンドにしていた。2020-21のところでは『偶発的であっても、ボールが自分や味方競技者の手や腕に触れた“直後”に』となった」

そして、その“直後”という判断は、主審の解釈に依存するものであるとのこと。そのうえで、牧野氏は自身が裁いていても今回の得点を認めるであろうと語った。

「一美選手に当たった後にシュートが決まったら“直後”でハンドとなるけれど、2プレー後なので、私は得点で良いのではないかなと。直後の解釈が主審によってもグレーゾーン」

直後かどうかが焦点となり、明確な答えを下すことができない今回の事例。平畠さんはその難しさを「『あの人、家近所なんですよ』の『近所』の感覚って、人によって全然違うじゃないですか。地方だと5分ぐらいかかっても『近所』って言う人もいるし、『それは近所と呼ばないでしょ』みたいな、感覚の問題にはなる」と表現。牧野氏も「ハンドととる審判もいますし、とらない審判もいる」と、曖昧さが残されていることを認めた。

また、2020-21のルール改正ではクリアミスに関するハンドの基準も変更。ハンドの反則に当たらない項目に『競技者自身の頭または体(足を含む)からボールが直接触れる』という文言が加えられたことを紹介する牧野氏は、「自分がプレーしてミスしたボールが手に当たったものはハンドにならない」と説明し、以下のように理解を求めている。

「今どうしても皆さん視聴者の方とかは、肩より高い位置に腕がある、そこにボールが当たったら何でもハンドになるというふうに思ってると思いますが、(ルールブック上)そうではない。クリアミスとかのボールが手に当たったとしても、それはハンドにならない」

今回のジャッジリプレイでは、このほかにも第12節・浦和レッズvsヴィッセル神戸の49分に神戸がオフサイドを取られたシーンについても議論されている。

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