Japan football team; 2022 World Cup qualifiersGetty Images

2022年ワールドカップアジア最終予選:日本代表、中国戦の開催地カタールは幸運のお守り

日本代表は、9月にカタール・ワールドカップ最終予選の2試合を戦う。2日にはホームでオマーンと対戦するが、7日の中国戦ではカタールのドーハで試合を迎える。

今回の中国戦は当初、中国国内での開催が予定されていた。しかし新型コロナウイルスの影響で渡航が制限されているため、開催地がドーハへと変更に。中近東のカタールは近年、AFCチャンピオンズリーグを開催するなど、アジア地域におけるサッカーの「オアシス」になりつつある。

中国はホームアドバンテージを失ったことを嘆いているだろうが、興味深いことに、日本はドーハ開催を静かに喜んでいるだろう。この地での過去の戦績によるものだ。サムライブルーはこの10~15年の間、カタールで常に良い成績を収めてきた。ファンの間でも、カタールはサッカー面において縁起の良い土地として記憶されている。

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Tadanari Lee scores the winner for Japan vs Australia; 2011 AFC Asian Cup finalGetty Images

きっかけは2011年にドーハで開催されたAFCアジアカップ。この大会で通算4度目の優勝を目指していた日本だが、これまでオーストラリアや韓国といった強豪チームと厳しい戦いを強いられてきた。そして同大会で、運命的にも決勝戦でオーストラリアと激突する。白熱した試合が繰り広げられた中、延長戦で李忠成が決勝ゴール。オーストラリアを下して優勝を飾ったこの一戦は、日本サッカー史において重要な試合となった。この試合以来、日本はオーストラリアに負けたことがない(4勝3分け)。疑いなくターニングポイントであり、この勝利によって日本が優位に立ったと考える人も多い。

そして、同じくカタールで開催された2016年のAFC U-23選手権も記念すべき大会となった。手倉森誠監督の率いるチームは、全勝という成績で優勝を達成。決勝戦では、浅野拓磨のゴールもあってライバル韓国を3-2で撃破している。

Japan; 2016 AFC U23 ChampionshipGetty Images

現在の日本代表チームでも、前述2つの大会を戦った選手が複数在籍しており、この記憶を鮮明に覚えているだろう。最も象徴的なのは、U-23選手権を戦った南野拓実だ。そして彼は、今回のドーハでの一戦でも中心になることが期待されている。その他、2016年のメンバーからは遠藤航、植田直通。2011年アジアカップからは、吉田麻也や長友佑都が現在もサムライブルーとして活躍している。

osako-minamino-japan(C)Getty Images

2018年ワールドカップでは、ラウンド16でベルギーを最後まで追い詰めた日本。2022年のカタール大会は、彼らにとって縁起の良い土地であることから、さらに上を目指せるという期待感がある。そしてそのワールドカップ出場権を獲得するためにも、ドーハでの中国戦を制して最高のスタートを切りたいところだ。

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