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サッカー日本代表、中国戦で先発大幅入れ替えへ。ダイナミズム磨く橋本拳人は特色示せるか/プレビュー&予想布陣

 日本代表は24日、EAFF E-1サッカー選手権2022決勝大会の第2節で中国代表と対戦。連勝がかかった一戦の見どころは?【文=上村迪助(GOAL編集部)】

■香港戦から大幅入れ替えの見込み

 E-1選手権に臨んでいる日本は、19日に行われた初戦の香港代表戦に6-0で快勝。相馬勇紀、町野修斗、西村拓真が2点ずつを奪い、下馬評通りの試合内容となった中で結果によってアピールしている。

 また、初戦の先発は日程の都合でフィードプレーヤーの半数を占める5名が横浜F・マリノスの選手となった。中国戦までは中4日となったが、森保一監督は多くの選手を試す意思を明確にしており、第2節ではその試合で出番が与えられなかった広島勢がメインになる見込みだ。

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 加えて香港戦で途中出場だった選手やハーフタイムで退いた谷口彰悟などが、代表の基本布陣である4-3-3に当てはめられるだろう。

 今季の広島はミヒャエル・スキッべ監督の下で特に守備面で高く的確なインテンシティを披露し、明治安田生命J1リーグ第22節を終えて6位という順位以上に、ソリッドなサッカーを展開。攻撃のアクセントをつける森島司や、中盤の選手としてより万能に成長している野津田岳人らによる組織的な動きがどう代表に生かされるかも注目される。

■代表の選択肢を広げるアピールが必要

20220724_Japan_Form(C)GOAL

 もちろん広島勢ではない選手のパフォーマンスにも同様に期待が集まっており、その一人がヴィッセル神戸からウエスカへの移籍が発表された橋本拳人だ。

 以前所属したFC東京でJリーグ屈指のアンカーに成長した橋本は、2019年3月に代表初招集を受け、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選でも4試合に出場。2020年夏にロストフに活躍の場を移していた。

 ロストフ移籍後はアンカーではなく中盤のより前目のポジションで起用され、ロシアリーグ通算29試合8得点と攻撃力に磨きをかけていたが、ウクライナへの軍事侵攻の影響により国際サッカー連盟(FIFA)が制定したルールに則って契約を一時停止。2022年3月よりヴィッセル神戸に加入すると、調整を続けながらコンディションを上げて再び海外へと飛び立つに至った。

 今回のE-1選手権では最終節の韓国代表戦を除いて実力に開きのある相手との対戦が続くうえ、急造チームによる戦いであるため、個人の武器がどのような特色を持つかという点が見どころとなる。

 その点で、橋本に期待したいことは高い対人能力を保ちつつ攻撃面でパワーを発揮することだ。日本代表のW杯本大会の相手がスペイン代表やドイツ代表であることを踏まえれば、まず中盤では守備のベースを高く維持する必要があるが、勝利の可能性を広げるためには攻撃にも人数を割くことが求められ、それは橋本の特徴と合致するものだ。

 中国戦に向けたメディア対応では、当人も「僕が出たらよりダイナミックさは出せると思います。ゴール前に入っていくところ、球際で戦うところは僕の良さ」と自信のほどをコメント。フル代表も含めればインサイドハーフの田中碧や守田英正、原口元気、柴崎岳らと比較されるが、守備で計算が立つこと、攻撃で脅威になれることの両方を示すことができれば、9月の欧州遠征、そして本大会へと繋がる可能性が開ける。

 まずはチームとして勝利を目指し、自身にしかない特徴を出しながら結果を残すことができるか。日本が世界で躍進するためにも、E-1での各選手のアピールは選択肢を広げるという点で大きな意味を持つものとなる。注目の第2節中国戦は、24日の19:20にキックオフ予定だ。

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