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田中碧が“中盤のボス”に…デュッセルドルフ監督が指摘する好パフォーマンスの要因「彼のタスクをより明確にした」

MF田中碧はフォルトゥナ・デュッセルドルフの中盤で大きな影響力を発揮しているようだ。ドイツ紙『ビルト』が伝えている。

以前日本代表でのプレーと比較され、クラブではいまいち本領発揮できていないと見られていた田中。しかし、ここ最近は公式戦すべてにほぼフル出場し評価もうなぎのぼりの様子。『ビルト』も「年明けからコンスタントに高レベルのプレーしている。(チームが)2024年に低調なスタートを切った中、タナカは常にベストのうちに入った」と称賛している。

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同紙は特に先日の2-0で勝利したハンブルガーSV戦での田中のプレーに注目。「日本人選手は体調を崩していて、試合後には嘔吐を余儀なくされたものの、中盤のボスとなり多くのボールを奪った上で見事なパスを出していた」と高い評価を記しつつ、ダニエル・ティウーネ監督のコメントを紹介した。

同監督は田中の好調の一因は横や後方へのパスを減らしたからと考える模様。「我々は彼のタスクをより明確にしたんだ。我々のサッカーは無難なパス回しではなくポゼッションと縦へのプレーにより定義される。ボールをAからBに蹴るのは49歳の私もできることだ」と課題に触れると、「そういうところを変えた。アオは今でもボールの側に動くこと、プレーを見渡せる位置につけることを好むが、これらに関して成長したことが見られる」と改善された部分について説明している。

また、ティウーネ監督はこれまで1部リーグへの移籍が実現しなかったことも田中のプレーに影響を及ぼした可能性を示唆。「HSV戦での彼はさらにもう少し多くをやる意志を示した。1部でプレーを目指していることは知られているだろう。ただ、この何度かの移籍期間中、ほかのクラブは結局彼を獲得しなかった。彼はそうなるためにはもっとやらなければならない。そして、それは我々にとっても助けとなる」と他クラブへのアピールも、好パフォーマンスに結び付いていると見るようだ。

なお『ビルト』によると、田中は「最近のトップパフォーマンス」で、以前から伝えられるボルシア・メンヒェングラットバッハに加え、複数クラブからの注目を引き付けているとのこと。今夏以降も2025年までの契約を結んでいるデュッセルドルフに残留する可能性については「フォルトゥナが中盤のボスのタナカとともに1部昇格した場合のみ現実性がある」と伝えている。

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