20230611_Niigta1(C)Getty images

今夏海外移籍の伊藤涼太郎、アルビレックス新潟ラストマッチ後に涙ぐみながら別れ「愛してる新潟!! 」

アルビレックス新潟MF伊藤涼太郎が、海外移籍前のラストゲームを終えた。

新潟は11日、明治安田生命J1リーグ第17節で京都サンガF.C.とホームで対戦。試合では28分に右CKのこぼれ球をボックス左で待ち構えていた豊川雄太が右足を振り抜いて先制点を突き刺す。反撃に出る新潟は支配率を高めてチャンスを作っていき、62分にはボックス手前左でボールを持った伊藤が中央に運びながら右足を振り抜いたが枠を越えていく。

それでも72分、伊藤のパスを受けてから縦への突破を図りボックス左に侵攻したダニーロ・ゴメスがクロスを供給。ファーで飛び上がった新井直人が頭で合わせて同点弾を決め切る。しかしその後、途中出場のパトリックがPK含む2得点を記録して一気に突き放した京都が、3-1で勝利して9試合ぶりの白星を飾った。

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ベルギー1部シント=トロイデンへの完全移籍が決まっている伊藤は、新潟でのラストゲームとなった試合後、セレモニーで「雨の中、今日の試合を見に来てくれてありがとうございます。シント=トロイデンに完全移籍することになりました」と挨拶し、涙ぐみながら感謝を続けている。

「シーズン途中にチームが苦しい中で移籍を決断するのは苦しかったですが、海外挑戦への後押しをクラブがしてくれて本当に感謝しています。新潟に来てから1年半、たくさんのことを経験させてもらいました。去年はJ2優勝、J1昇格という大きな目標を達成することができ、苦しい時も……苦しい時も、嬉しい時もサポーターの人たちはずっと僕たちの味方でいてくれました。勝っても負けても最後まで、僕たちがロッカーを後にするまで熱い声援をかけてくれて感謝しています」

昨年から新潟でプレーし、攻撃をけん引してJ2制覇の立役者となった伊藤。クラブが直近4試合未勝利となっている中、今季ここまで7得点を記録する中心選手を手放すことなった。伊藤は、そんな厳しい時期の決断を支えてくれた人々への感謝を誓っている。

「次皆さんの前に立つ時には日の丸を背負って立ちたいと思います。1年半という短い間でしたが、こんなに好きになったクラブはありません。1年半、たくさんの期待をしていただき、たくさんの愛情をいただき、本当にありがとうございました」

セレモニーの最後に「最高のチャントを作っていただき、本当にありがとうございます。必ず、ビッグスワンに帰って来られるように頑張りたいと思います。愛してる新潟!! 」と叫んだ伊藤。会場の新潟サポーターも声援を響かせ、世界へ飛び立つ“マエストロ”を送り出している。

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