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今までとは違う。9戦ぶりのホーム・湘南戦でFC東京が携える5つの武器

 代表ウィークを挟み、明治安田生命J1リーグが23日に再開する。首位・FC東京はホーム・味の素スタジアムに16位・湘南ベルマーレを迎える。残り3節で2位・横浜F・マリノスとの勝ち点差は「1」、鹿島アントラーズとの勝ち点差は「3」とまったく安心はできず、今節の相手・湘南は残留サバイバルレースの渦中にある。難しい一戦となるのは間違いないが、今の東京には5つの武器がある。【取材・文=後藤勝】

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 アウェイ8連戦を終え、首位でホーム味の素スタジアムに戻って来たFC東京。残る試合すべてに勝てば自力で優勝を決められる状況で、J1残留が懸かる16位・湘南ベルマーレとの一戦に人々の耳目が集まっている。果たしてFC東京は必死の湘南から勝ち点を奪うことができるのだろうか。

■下位に無慈悲

 これまでのFC東京はネットスラング的に「いい人東京」と形容されることが多かった。

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 それは連敗で後がなくなったチームや下位のチームが「勝たないとまずい」と士気を高めたタイミングで当たり、その必死さに抗えず、困っているチームへの白星配給係となってきたからにほかならない。しかし今シーズンの東京は違う。アウェイ8連戦の最後に対戦した最下位のジュビロ磐田を容赦なく下し、首位に復帰してホームへと帰ってきた。

 日本代表の橋本拳人は「湘南もいろいろと大変な状況で残留争いをしていて、そういう気持ちで戦いに臨んでくると思う。その気持ちを上回りたい」と言う一方で、下位チームに勝つことができている現象については「自分たちのやるべきことはできているし理解している。それを出すだけ」と、そもそも対戦チームの事情に意識を向け過ぎず、自分たちのサッカーに集中することができているからと説明する。

■揺るぎないスタイルの確立

 その集中は、東京スタイルへの揺るぎない自信から来るものなのだろう。「これまでやってきたことは変えない」とは多くの選手が口にしていることだ。先発常連ではない選手でさえも「選手の特長に合った戦い方をしている」と、長谷川健太監督が掲げるファストブレイクを支持する声が多い。

 共通した基盤での競争があるから、ポジションを獲得しようとする者もそのスタイルを理解し、支持しているのだ。

■スタメン以外の選手の台頭

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 結果として、スタメンの主力選手以外が台頭し、活躍するケースが目立つようになってきた。磐田戦を終えた直後の先週オフ明け、アウェイ8連戦の最後で岡崎慎が出てきたように、それまで出場機会が少なかった選手でも、その時点でのパフォーマンスがよければ使っていくというところが現在のチームにはあるのでは――と長谷川健太監督に水を向けるとこんな答えが返ってきた。

「それまで18人同じ顔ぶれだったものが、代表ウイーク後の神戸戦で調子がいい選手に入れ替えたなかで、そういう選手(アルトゥール・シルバ)が活躍した。これで『出番がない』と思っていた選手も『頑張ればチャンスがある』という感じになってくれたかなと。そこからまたチームが動き出してくれた」

 昨シーズンは先発の11人に、主にクローザーとして途中から投入される前田遼一、米本拓司、田邉草民の3人を加えたメインキャストがほぼ固定されていた。しかし今シーズンは若手の成長もあり、日替わりヒーローの活躍が目立つ。彼らが得点を生み、失点を抑え、その分、勝点を上積みしている。

4.練習場での緊張感がもたらす一体感

 FC東京U-23でJ3に出場することが多い原大智は、11月17日の時点でJ3得点ランキング単独トップの17ゴールを挙げる活躍で首脳陣にアピールし、J1メンバー入りの機会をうかがっている。

 トップチームの層が厚く、J3以外の出場は天皇杯とルヴァンカップのみにとどまっているが、もちろん成果を挙げていることは長谷川監督も認識している。練習場の小平グランドでも、J3でプレーする若手のすぐ横で監督がじっくりと睨んでいるとなれば手も抜けまい。こうして底上げがなされ、いつ自分にも出番が巡ってくるかわからないという緊張感が、チーム全体の一体感につながっている。

5.ホームへの飢餓感

 一体感の強さはチーム内だけでなくスタンドにいるファンとのそれにも及ぶ。味の素スタジアムでの非公開練習を終えた11月21日、久々に戻ってきたホームの感触について問われた選手たちは一様に「まだ人が入っていないから」と言い、笑った。

 ファン、サポーターが詰めかけなければただの箱ということだ。アウェイ8連戦を支えた熱い応援を選手たちは忘れていない。その後押しをより多く得られるホームのありがたさは、以前にも増して理解している。

 これだけ勝つための条件を揃えた東京にもし死角があるとすれば、それは油断だけだろう。謙虚な姿勢で試合の準備に集中し、湘南に対するリスペクトを欠かさなければ、勝ち点3を獲得できる可能性は高い。

◎FC東京残り3節の日程
11月23日(土)第32節:vs 湘南(味スタ)
11月30日(土)第33節:vs 浦和(味スタ)
12月7日(土)第34節:vs 横浜FM(日産ス)

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「※」は提携サイト『 Sporting News 』の提供記事です

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