2020_1_2_minamino2(C)Getty Images

中村憲剛が語るリヴァプールと南野拓実への期待「見事なグレードアップ。楽しみしかない」

▶FAカップも配信、南野を観るならDAZN。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう!プレミアリーグ 2019-20シーズンDAZN完全独占!

■盤石

2020_1_2_liverpool

みなさん、あけまして、おめでとうございます! 中村憲剛です。2020年が始まりましたね。昨年に引き続き、今年もよろしくお願いします。

では、さっそく本題に入りましょう。今回は進撃の巨人リヴァプールを取り上げます。イングランド・プレミアリーグで首位を突っ走るなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。昨年12月にはFIFAクラブ・ワールドカップで初優勝を成し遂げ、名実ともに世界最強クラブへ上り詰めました。そこにあの南野拓実選手が加わったのですから、注目しないわけにはいきません。

以下に続く

とにかく、今シーズンは盤石ですね。誤解を恐れずに言うと、余力を残しながら勝っている感じ。別の言い方をすれば、やりすぎない。きちんとメリハリをつけて戦っている。ハイテンポと高い強度で押し切るだけじゃないですから。力の加減が実に巧み。それがなければ過密日程を乗り切るのは難しいでしょう。見事な戦績もユルゲン・クロップ監督が理想と現実との折り合いつけながら、上手にマネジメントしていることの証かなと。

もちろん、選手層が厚いのも大きな強みですね。とりわけ、ジョーダン・ヘンダーソンやジェームズ・ミルナーは複数のポジションをこなせるので使い勝手がいい。重宝されるのも当然かと。サブの選手たちも出番を得たら相応の働きができるのでターンオーバーを試みても無理がない。また、戦術面の幅も広がりましたね。ハイプレスを控え、しっかりブロックを組んで守るケースも増えました。フォーメーションも多彩。基本は4-3-3ですが、対戦相手や戦況などに応じて4-2-3-1や4-4-2へすんなりシフトできる。試合運びに隙がなく、しっかり勝ち切るチームに仕上がっていますね。

こうして活字にすると簡単ですが、実践するのは難しいものです。それを可能にしているのが当代屈指のタレント力でしょう。彼らの手にかかれば難しいことも簡単になりますからね。何しろ最終ラインからたった1本のパスで決定機をつくり出してしまう。一気にゴール前へ落とすロングパスやサイド裏へ逃がすサイドチェンジがそうですね。攻撃陣もあの高速パスを手なずける技術とスピードを備えている。フィニッシュまで持ち込むのに人数も手数もかからないわけですからね。それはもう話が早い。

それにしても、アレクサンダー=アーノルドとアンドリュー・ロバートソンの両サイドバックは規格外ですね。より速く、より遠くへ、より正確にパスが届くと、どうなるか。そのスゴさをあらためて教えてくれる存在かと。昨シーズンと同様、アシスト量産中というのも納得でしょう。今シーズンは攻め手自体も広がったような気がします。前のめりのプレスから電光石火の速攻を仕掛けるだけではなく、パスをつないで崩すこともできますから。それこそ、あの手この手を使って守備側を攻略できる。強いのも当然でしょう。

■南野拓実への期待

2020_1_2_minamino2(C)Getty Images

そして、そんなチームに南野選手がどう絡んでいくのか、さらに楽しみがふくらみますね。基本的には前線のロベルト・フィルミーノと同じタスクを期待されているような気がします。このブラジル人はリアル9(純粋なセンターフォワード)じゃないですからね。ザルツブルク(オーストリア)で言えばトップ下の役回りに近い。実際、4-2-3-1にシフトする場合は1トップにモハメド・サラーを組み込んで、トップ下にフィルミーノを使っています。3トップの場合はフォルス9(偽9番)という位置づけでしょう。

これまでのリヴァプールには守備の局面における貢献度の高さを含め、フィルミーノの特殊な機能を引き継げるスペアが見当たらなかったですからね。本人にかかる負担も大きかったと思います。この過密日程では疲弊するばかり。当然、負傷のリスクもある。その意味でも南野選手に少なからず期待を寄せているんじゃないかと思います。得点力はもちろんですが、隙間でパスを受ける技術があって、守りに回ってもハードワードができますからね。クロップの求める項目をすべて満たしています。4-2-3-1のトップ下だけではなく、3トップの中央でも試す機会があるかもしれません。あとは周囲との化学反応次第でしょう。サラーやサディオ・マネと上手くかみ合えば、おのずとチーム内での地位を高まっていくと思います。

それにしても、ついに、ここまで来たか――という感じですね。南野選手がまだ10代の頃にJリーグで戦いましたが、ヨーロッパに行って研鑽を積み、素晴らしい選手に成長したなと。もともと高い技術を持っていましたし、ボールを持ちながら走れる選手でしたね。また、ボールにガツガツ行く姿が印象に残っています。勝気な性分なのかもしれません。そうした資質をひっくるめて、見事にグレードアップされたなと。日本代表のプレーを見ていてもゴールに向かう姿勢が人一倍強い。たくましさを感じますね。

では、実際にどこまでやれるか。こればかりはさすがにフタを開けてみないと、わからないですね。すでに出来上がったチームに途中から加入する難しさもあるでしょう。周囲からの期待、それに伴うプレッシャーも大きいはずです。何かとフィルミーノと比べられることになるかもしれません。もう大変さを挙げればキリがないですが、それも世界最強クラブの一員となった宿命なのかなと。本人もそれを覚悟の上での挑戦でしょう。とにかく、いまは楽しみしかないですね。同じ日本人として、同じ選手として、また、ひとりのサッカーファンとしても――。

▶FAカップも配信、南野を観るならDAZN。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう!プレミアリーグ 2019-20シーズンDAZN完全独占!

【関連記事】
DAZNを使うなら必ず知っておきたい9つのポイント
DAZN(ダゾーン)をテレビで見る方法7つを厳選!超簡単な視聴方法を紹介
DAZNの2019年用・最新取扱説明書→こちらへ  ┃ 料金体系→こちらへ  ※
【簡単!】DAZNの解約・退会・再加入(一時停止)の方法を解説  ※
【最新】Jリーグの試合日程・放送予定一覧/2019シーズン
Jリーグの無料視聴方法|知っておくと得する4つのこと
「※」は提携サイト『 Sporting News 』の提供記事です

Goal-live-scores
広告