レアル・マドリーとアトレティコ・マドリーのコパ・デル・レイでは、11分、ジュード・ベリンガムはネットを揺らせなかったことが信じられなかった。カルロ・アンチェロッティは苛立ちのあまり背を向け、チームメイトのフェデリコ・バルベルデは両腕を上に投げ出した。アトレティコのGKヤン・オブラクも、ベリンガムのシュートがクロスバーに直撃するのを見て、驚いたような表情を浮かべていた。
ベリンガムのミスは、不運なものだった。ベリンガムのシュートは、2人のディフェンダーを振り切り、左足で角度をつけて地面に突き刺した。それでも、このシュートが試合の流れを決定づけたことは間違いない。ベリンガムは、延長戦の末に2-4で敗れた試合で、ロス・ブランコスに1-0の先制点を与えていたかもしれない。
ベリンガムのマドリーでのキャリアにおいて、これまで不運に見舞われたことはあまりない。サンティアゴ・ベルナベウでの最初の3ヶ月は、クリスティアーノ・ロナウド、アルフレッド・ディ・ステファノ、ジネディーヌ・ジダンの記録を塗り替え、数々のゴール記録を打ち立てた。しかし、ここ数週間はゴールが少なくなっている。ベリンガムはこの2か月間、オープンプレー（流れの中）からネットを揺らしておらず、唯一のゴールは1月のアルメリア戦でのPKによるものだ。
そのような彼の不振は、フォームの悪化に起因するものではない。ベリンガムはロス・ブランコスで依然として絶大な効果を発揮しているし、アシストも数多く記録しているからだ。それでも、バロンドールの最有力候補に躍り出た、あの特徴的なゴールタッチは消えてしまった。
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