2017-04-13-dortmund-tuchel(C)Getty Images

爆破攻撃翌日の試合開催を批判するトゥヘル、敗戦には「勇気を求められたが、それを見せた」

爆破事件によりチャンピオンズリーグ準々決勝のファーストレグ、ボルシア・ドルトムント対モナコは12日に開催。MF香川真司が1ゴール1アシストと活躍を見せるも、ドルトムントはホームでの一戦を2-3で落とした。

モナコとの対戦はチームバスが爆破攻撃に遭った23時間半後に延期。トーマス・トゥヘル監督は試合後の会見ではその決断について「我々はまったく意見することができなかった。UEFAがスイスで決めたんだ。気分は良くないし、ただ無力感だけを覚えた」「まるで我々のバスにビール缶でも投げつけられたような扱いを受けた気分だ」と激しい批判を口にした。

「我々が襲撃の標的だった。その気持ちが我々の身に染みついている状態だ」「もっと時間が必要だった」とも訴えた同監督だが、前半に限っては、確かに昨夜のショックを振り切れていない様子だった。ドイツ『スカイ』に対して、試合をこのように振り返っている。

以下に続く

「後半はとても良かったが、前半はそうではなかった。試合の流れが我々にとって非常に不運だったことも指摘しなければいけない。相手の先制点はオフサイドのポジションから生まれ、2点目ではスヴェン(・ベンダー)がオウンゴールを強いられたと言っても良いだろう。さらに相手の3点目は我々がアシストしたようなもの。なのでオウンゴールが2つ、オフサイドゴールが1つ。我々にとって試合は上手く進まなかったね」

ハーフタイムにはMFヌリ・シャヒンとクリスチャン・プリシッチを投入した。

「より裏を狙い、プリシッチを起用することにより、右サイドでプレッシャーをかけたかった。チャンスが訪れること、よりスペースが与えられることを信じていた。ただ残念ながらゲームの流れを引き寄せられず、1点返したあと、相手を圧倒した時間帯に同点に追い付けなかった」

香川がゴールを決め、試合は2-3で終了。トゥヘル監督は次のように続けている。

「セカンドレグでは大きなタスクが我々を待っている。我々は(勝利を)信じ続け、すべてをトライして見せる。今日は大きな勇気が求められたが、我々はそれを見せた。もしかすると、90分間サッカーをすることで(前日の出来事とは)別のことを考えることができ、助けとなったかもしれない。だが火曜日の事件により、ベストの状態で試合に臨むことができなかった」

それでも同監督は「我々は敗退したくないし、信じ続けるのみだ」と意気込みを示し、前を向いた。ドルトムントは15日に行われるブンデスリーガ第29節フランクフルト戦(ホーム)を挟んで、19日にはモナコとの準々決勝セカンドレグに臨む。過密日程が続くなか、衝撃的な出来事を乗り越えなければいけない。

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