コラム:ACLで強さを見せる韓国勢、その理由は?

4年連続で決勝に進み3度の優勝
土曜日の夜、アル・アハリとの決勝に3-0の勝利を収め、蔚山現代はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で優勝した6番目の韓国のクラブとなった。ここ4年間でアジアを制した韓国のクラブは3チーム目となる。

4年連続でACLの決勝に駒を進めるなど、Kリーグのチームはアジアのクラブサッカーシーンをリードしている。2011年には3チームが準々決勝、2チームが準決勝にまで進んだ。アジアの舞台での韓国勢の強さをよく表す結果だと言っていいだろう。

Kリーグ勢がアジアで強いのは最近に限ったことではない。ACLで通算10度の優勝は国別の優勝回数で最多であり、Jリーグの2倍にあたる。優勝したことのあるチームの数でも、日本の5チームに対して韓国は6チームと上回っている。

アジアにおいてKリーグ勢がまず成功を収めたのは80年代半ばから90年代にかけての時期だった。大宇ロイヤルズ(現釜山アイパーク)が1985-86シーズンのアジアクラブ選手権を制し、韓国勢初のアジア王者となった。90年代に入っても、1995-96シーズンに一和天馬(現城南一和)が優勝。続く2年間は浦項スティーラーズが連覇を達成した。さらにその数年後、水原三星も2001年と02年の大会に優勝。アジア連覇を果たした2チーム目の韓国クラブとなった。

だが、2002年の日韓ワールドカップ(W杯)以降の時期には、Kリーグ勢はそれほど支配的ではなくなってしまったことが否定できない。2004年と05年にはアル・イティハドがACLを連覇。2007年と08年にはJリーグのクラブがアジアの頂点に立った。この結果は、いずれ日本のクラブがアジアを支配するのではないかと韓国勢に恐怖心を抱かせるものだった。

その後、Kリーグ勢は二度目の全盛期を迎える。2009年には浦項がアジア王者となり、そこから4年連続で韓国のチームが決勝へ出場している。このアジアでの成功の理由はどこにあるのだろうか?

一つ目の理由はおそらく、KリーグのチームがACLの重要度を認識し始めたことにあるだろう。2005年以前には、クラブもファンもこの大会に本格的な興味を持ってはいなかった。だが、FIFAクラブW杯が人気の高い大会となってからは、ACLも韓国国内でよく知られるようになってきた。

賞金が引き上げられたことに加え、世界トップクラスのチームと対戦できる可能性が生まれたことは、Kリーグのクラブにも世界に向けて自らのブランドを発信するチャンスができたことを意味している。浦項のファン・スンホン監督も次のように語る。

「数年前の時点では、KリーグのクラブはACLに興味を持っていなかったと言っていい。だが今は本気だ。ACLはシーズンの最大の目標になり得ると考えられている。以前とはモチベーションがまったく違う」

JTBC(テレビ局)解説者のソン・ヨンジュ氏も、「KリーグのチームにとってACLの重要度は以前と大きく異なっている」と指摘する。

「例えば、蔚山はFAカップに敗れたあと、KリーグよりACLに力を集中させた。ACLで優勝できればクラブの資金面にとって大きな助けになるし、蔚山のブランドを世界中に発信することもできる」

2007年と08年のJリーグ勢の成功も韓国のクラブを刺激し、日本に後れを取らないためにACLで優勝しなければならないと考えさせるようになった。ファンもKリーグのクラブのACL優勝を望むようになり、リーグやサッカー協会もACLに出場するクラブをサポートするべく動き始めた。

韓国勢がACLで勝てるもう一つの理由は、そのプレースタイルにある。テクニックに優れる中東や日本のクラブに対し、Kリーグのチームはハイプレスからの攻撃を仕掛ける。フィジカルとプレスを重視した韓国チームのスタイルに対し、相手が対処できないことは多い。

「Kリーグのチームはハイプレスで中東勢に対し強さを発揮していた。それがアジアの舞台での勝利につながった」と前述のソン氏。

「外国人選手のアジア枠(各クラブに外国人枠の他にもう一人アジア人選手を加えることを認めるルール)が適用されて以来、KリーグのチームはJリーグやAリーグのチームのスタイルも理解できるようになった。今のKリーグ勢は中東のチームにも強い」

3つ目の理由は自信がついたことだ。Kリーグの4つの異なるチームが最近4大会のACL決勝に進み、そのうち3チームの浦項、城南、蔚山が優勝を果たした。優勝できなかったのはカタールのアル・サッドにPK戦で敗れた2011年の全北だけだ。

国内で争っている相手が勝利する姿を見ることは、Kリーグのクラブ全体のモチベーションにつながり、自信を高めることにもなった。蔚山キャプテンのDFカク・テヒも、今季のACLを制覇する上で自信が重要な要素になったことを示唆していた。アル・アハリ戦での戦いぶりにそれが現れていたことは間違いない。

Kリーグ勢が国際舞台で成功できる最後の理由は、リーグ日程にある。東アジアのシーズンは春から秋にかけて開催され、これはACLが今まで行われてきたシーズンにも一致しているが、中東やオーストラリアのクラブは秋から春にかけて国内リーグを戦っている。つまりそれらの国のクラブは、チームの組織の面でも選手たちのコンディションの面でも、ACLが開幕する頃には必ずしも万全な状態にはなく、全力を発揮する準備が整ってはいない。

加えて、中東やオーストラリアから参加するチームは2年前のトップチームということになる。例えば、アル・イティハドは2010-11シーズンのサウジリーグの2位になったことで2012年のACLに参加していたが、2011-12シーズンのリーグ戦は5位止まりだった。ACLへの出場権を手に入れたチームが、その調子を維持することができずに早期敗退に終わってしまうケースも多い。

だが、今季はKリーグのチームも日程の問題に悩まされた。リーグを前半戦と後半戦に分割するシステムによって試合数が増加したためだ(リーグ戦は計44試合)。FAカップ敗退によってACLに集中できるようになった蔚山は、リーグ戦の試合を控えメンバーで戦うこともあった。城南のシン・テヨン監督は、(ACLベスト16で)ブニョドコルに敗れたあと、「リーグシステムの影響で休養の時間がまったくなかった。もし今日勝てたとしても準決勝進出は無理だったと思う」と不満を述べていた。

韓国勢の競争力を維持したいのであれば、Kリーグと協会はACL出場クラブに対してより柔軟な対応をするべきだろう。ACLで優勝した蔚山の選手たちは、韓国代表とオーストラリア代表の親善試合が行われる翌日の11月15日にFCソウルと対戦することになっている。リーグ優勝に向けて戦い続けているFCソウルも日程変更による困難を強いられている。こういった状況は繰り返してはならない。

文/キム・ヒョンミン(Goal.com韓国版)