宮本が引退会見、今後は「FIFAマスター」受講

現役生活には「悔いはない」
Jリーグ1部(J1)神戸DF宮本恒靖が19日、神戸市内で引退会見を行った。

会見の壇上で宮本は、「2011年をもって現役を引退をすることを決意いたしました。ガンバ大阪、レッドブル・ザルツブルク、ヴィッセル神戸、そして日本代表としてプレーした17年間は、たくさんの人々に支えながら、充実した日々を過ごすことができました」と話した。

3年契約を満了するにあたり、クラブ側から契約延長を打診されたが、宮本サイドから退団を申し入れたという。引退を決断した理由については、以下のように語った。

「ピッチの中で自分がこなせる役割というのは、もうそう多くはないのかなと思った。それよりはピッチの外で、自分が今まで経験してきたものや、これから習得していくものでサッカー界に貢献していけることの方が多くなっていけるのではないかと思って、現役を退こうと思った」

「苦い敗戦もあったし、歓喜の瞬間もあった。それらすべてが自分の糧になって、自分を大きくしてくれたので、17年間 に悔いはない」

宮本はG大阪ユース1期生として活躍し、1995年にG大阪トップチームに昇格した。J1優勝も経験した後、2007年1月からはFCレッドブル・ザルツブルク(オーストリア)でプレーし、2009年から神戸に所属していた。

また、日本の代表としても活躍した。1993年のUー17世界選手権に出場して以来、各世代の日本代表としてプレーし、2000年にはU-23代表としてシドニー五輪に出場。02年、06年にはワールドカップ(W杯)のピッチにも立った。02年の日韓大会ではフェイスガードを付けてのプレーで注目を集め、06年のドイツ大会では主将としてチームをけん引した。

日本代表での活躍は、やはり印象が強いという。中でも自国開催のW杯は特別だったようで、「02年W杯のロシア戦が自分のサッカーのキャリアの中でのハイライトの一つだと思う。日本のW杯初勝利に貢献できて、すごくうれしかった」と振り返る。

引退を決めたばかりだが、すでに次の目標を見つけているという。「FIFAマスター」の受講に挑戦し、欧州を拠点に指導者ライセンス取得に向けて準備していく予定だ。

「FIFAマスター」とは「スポーツに関する組織論、歴史・哲学、法律についての国際修士」のことで、スイスにあるスポーツ教育機関CIESと提携してFIFAが運営しているスポーツ学に関する大学院のコース。10カ月の間に英国・イタリア・スイスにある3つの大学を回って勉強し、幅広くスポーツ界で活躍する人材を養成することを目的として設立された。

卒業生はFIFAやUEFA、国際オリンピック委員会(IOC)などのスポーツ機関、スポーツマーケティング会社、サッカークラブなどで活躍しているという。宮本は12年9月に始まる第13期の受講に向けて準備を進めている。日本人としては5人目、アスリート出身としては初のチャレンジとなる。

宮本は、「FIFAマスターを受けるということは、すごく難しいことであると思うが、一人の人間としてもう一度新しいものにチャレンジしたい気持 ちが強くて、トライしていくポジティブな気持ちがある」と、今後への抱負を述べた。