Castrol SP:ペレvsマラドーナ~数字は語る

2人のレジェンド、どちらが上?
ペレとディエゴ・マラドーナ、どちらが優れたフットボーラーなのか? これは世界中で議論されるテーマである。

本当に難しい問いではある。だが、ここに一つのきっかけを紹介したい。 ご紹介するのは、Castrolワールドカップインデックスだ。分析担当者が6カ月をかけて、1966年から2006年までのワールドカップ(W杯)の540試合を分析し、各大会で最も効率的だった選手を計算した。パス、タックス、ヘディングなどを数値化したものだ。そこでここでは、2人が傑出したパフォーマンスを披露した、1970年と1986年大会を見てみよう。

ペレ~1970年大会

29歳のペレは、メキシコへと到着した。彼にとって最後のW杯の舞台へ、である。1958年の世界初お目見えから、ペレは世界を魅了してきた。

チェコスロバキア戦では、FKからリベリーノの同点弾を導き、勝ち越しゴールも奪うなど、4-1の勝利に貢献した。続くイングランド戦は、さらに厳しい戦いになった。だが。ここでもジャイルジーニョの決勝点をお膳立てし、1-0の勝利へ導く。

グループリーグ最終戦のルーマニア戦は、3-2だった。ペレはFKによる先制点で試合を動かし、決勝点となるチーム3点目も決めている。

両チーム合わせて6点が生まれた準々決勝では、トスタンの2点目をアシストしている。準決勝では、ブラジルはウルグアイを下す。終了間際のリベリーノのゴールは、ペレのプレーから生まれた。

ブラジルは4度目のW杯出場で、3度目の決勝の舞台に立った。ペレはイタリア相手のこの試合でヘディングにより先制点を挙げる。これがW杯におけるブラジル代表の通算100ゴール目だった。

さらにはジャイルジーニョのゴールをお膳立てして3-1とし、最後にはカルロス・アルベルトに4点目を決めさせるパスを送った。1ゴール2アシストで、W杯最後の試合を華麗に飾ったのだ。

全体をとおして

1970年大会におけるペレのブラジル代表への貢献度は高かった。Castrol インデックスによると、同大会で3番目に効率良い選手だった。ペレを上回る数値を残したのは、全試合で得点したチームメートのジャイルジーニョと、得点王のゲルト・ミュラーだけだった。

Castrolインデックス1970年W杯トップ3

1位 ゲルト・ミュラー(西ドイツ) - 9.86
2位 ジャイルジーニョ(ブラジル) - 9.74
3位 ペレ(ブラジル) - 9.56

マラドーナ~1986年大会


マラドーナは4大会に出場したが、1986年のW杯が彼のベストの大会だろう。

10代のマラドーナは1978年大会では代表チームに選出されず、82年大会はブラジル戦で退場処分を受け、失意のうちに終わった。だが、この大会、マラドーナは初戦の韓国戦でチームの全3得点をアシストして幕を開けた。続くイタリア戦では、厳しい角度からのボレーで、同点ゴールを決めている。グループリーグ最終戦でブルガリアを2-0で下して首位に立ったが、ここでもアシストを記録している。

決勝トーナメントに入っても勢いは止まらず、ウルグアイとイングランドを破った。イングランド戦については、さまざまな議論が巻き起こる。だが記録として2-1で勝利したのは間違いない。そして、マラドーナが2ゴールしていることも。

最初のゴール、いわゆる“神の手”ゴールは、許されるものではないかもしれない。だが、2点目は史上最高のゴールとも言われている。彼自身はこれを、「夢のゴール」と呼ぶ。マラドーナにとって究極の夢は、W杯で優勝することだと、若い時分に語っている。その言葉を実現するために、準決勝ではまたもベルギー相手に2ゴール。2-0として、決勝への扉を開けた。

夢の実現まであと一歩に背負ったディエゴは、ブルチャガへと完璧なパスを送った。このゴールこそが、西ドイツ相手の3点目、つまり3-2で勝利する決勝点となったのだ。すべてが報われた瞬間だった。

全体をとおして


マラドーナは、1986年大会を支配した。Castrolインデックスによれば、アルゼンチン代表のキャプテンは、チームが生み出した14得点のうち、10のゴールをアシストするか、または自身で決めている。また、チームが放ったシュートのうち、52%は彼によるものだった。さらにドリブルの数値も高い。チームの勝利のために、53度のファウルも誘発している。これは大会で最高の数値だ。

当然かもしれないが、Castrolインデックスで、マラドーナは大会トップに輝いている。

Castroインデックス1986年W杯トップ3

1位 ディエゴ・マラドーナ(アルゼンチン - 9.80
2位 ホセ・ルイス・ブラウン(アルゼンチン) - 9.68
3位 ゲイリー・リネカー(イングランド) - 9.68

総括

さて、ここで最新のCastrolインデックス歴代W杯ベストイレブン を見てみる。すると、歴代の成績からマラドーナがペレを上回っていることが分かる。ペレは9.56ポイントと、マラドーナに0.24ポイント及ばなかった。ちなみにトップに立っているのは、2人の南米の後輩であるロナウドである。2002年大会で、9.87ポイントを稼いでいるのだ。

W杯1大会からのこうした数値からすると、マラドーナの方がペレより上だったということになる。皆さんも、これらのデータを活用して、楽しくディベートしてみてはいかがだろうか。