「ユヴェントス移籍を望んだのはピアニッチ」 激怒するサポーターにローマGDが説明

契約条項を行使した選手にも放出の意志を否定した会長にも非はないと主張

ローマのマウロ・バルディッソーニGD(ゼネラルディレクター)は、ユヴェントスへの移籍が濃厚となっているMFミラレム・ピアニッチについて、クラブが放出を望んだわけではなく選手本人が契約条項に基づいて移籍の意志を伝えてきたと主張した。

ピアニッチはユヴェントスへの移籍に近づいていることが数日前から報じられてきた。チームの主力選手がライバルクラブへ移籍するとあって、ローマサポーターはピアニッチやクラブに対する怒りをあらわにし、険悪なムードが漂っていた。練習場でもクラブを批判する横断幕などが掲げられていたという。

11日には、移籍を望んだのはピアニッチ本人ではなくローマの方だったという一部報道も行われた。それによれば、ピアニッチが友人とのやり取りの中で、「ローマがユーヴェに電話をかけた。クラブは金が必要なんだ。すごく残念だよ」と述べていたのだという。

ローマは当初放出を検討していたDFアントニオ・リュディガーが重傷を負ったことで、その代わりとしてピアニッチやMFラジャ・ナインゴランの放出を余儀なくされるという見方もあった。ピアニッチが発言したとされる内容が事実であれば、サポーターの怒りの矛先は選手よりクラブの方に向くことになっていたかもしれない。

だが、バルディッソーニGDはクラブの公式ラジオで、ピアニッチがこの発言を否定したと主張。その上で、移籍を望んだのはピアニッチ自身であり、9日に同選手から移籍の意志を伝える書面を受け取ったとしてその内容を次のように読み上げたとのことだ。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』などイタリア複数メディアが伝えている。

「この書面により、契約によって合意されたとおり、他クラブに移籍する権利を行使したいという希望を伝える。移籍金のうち、僕が受け取る権利を持つ20%に関しては、僕を獲得するクラブとの間で直接精算する準備がある」

「そのクラブとはユヴェントスだということもここで併せて伝えたいと思う。これにより生じる必要な手続きを完了させるため連絡を行うことをお願いしたい」

報道によれば、ピアニッチとローマとの契約には3800万ユーロの契約解除金が設定されており、そのうち20%は選手本人の懐に入ることになっていた。ピアニッチはその条項を行使したということになる。

バルディッソーニGDは、「馬鹿げた話を否定するためにプライベートな文書を持ち出さなければならない」と現状への苦言を呈しつつ、批判を受けたピアニッチやジェームス・パロッタ会長への擁護の言葉も述べている。

「態度を変えるべきだ。こういう空気の中では生きていけない。選手も罵倒されたが、彼は自分の権利を行使したんだ。2年前に契約を更新した際に彼はその条項を提案し、我々はそれを受け入れた」

「パロッタは彼を売りたくはないと言っていた。それは事実だが、我々次第ではないとも言っていた。契約条項があるからだ。ピアニッチは契約条項を行使して出て行くのであり、それで『パロッタは嘘つきだ』というのは普通ではない」