レアル・マドリー、PK戦の末にアトレティコ・マドリー撃破 再び頂点に

チャンピオンズリーグ(CL)決勝が28日に行われ、レアル・マドリーがアトレティコ・マドリーをPK戦の末に下し、史上最多11回目のCL優勝を果たした。

2014年のCL決勝、ポルトガル・リスボンで開催されたマドリッドダービーは延長戦の末にレアル・マドリーが勝利を収め、10回目のCL優勝“デシマ”を達成した。舞台をイタリア・ミラノに移しての再戦だったが、互いのことをよく知る両者のゲームは、序盤から激しくなる。

最初の決定機はレアル・マドリー。ベイルが右サイドでドリブルを仕掛けてFKをもらうと、自らFKを担当。ゴールの枠を捉える左足のボールにカゼミロがフリーで飛び込んだが、GKオブラクに当ててしまう。

それでも、セットプレーで相手に脅威を与えたレアル・マドリーは、15分に先制した。左サイド低めの位置でFK。クロースがニアに出すと、ベイルが狙いどおりにフリックして中へ。GKの前に飛び込んだセルヒオ・ラモスが押し込んで1-0とする。映像ではオフサイドがあったようにも見えたが、スピーディーな展開の中で副審の旗はあがらず。2年前の決勝で後半アディショナルタイムに起死回生のゴールを決めたスペイン代表DFが、再び大一番で大仕事をやってのけた。

リードを奪ったレアル・マドリーはやや受けの姿勢に。本来とは逆の展開となり、アトレティコ・マドリーが攻め、レアル・マドリーが守る時間が増える。

30分を過ぎた頃には、アトレティコ・マドリーが敵陣でボールを持ち続けるようになる。しかし、何度かチャンスをつくりかけるものの、整った守備を崩すには最後の精度が少し足りず、同点弾を決めることはできない。

レアル・マドリーはモドリッチやクロースを起点として攻撃を仕掛け、“BBC”が前を向く場面があるが、コンディションに不安のあるクリスティアーノ・ロナウドが目立たず。追加点は決まらなかった。

1点を追うアトレティコ・マドリーは、ハーフタイムで選手交代。アウグスト・フェルナンデスが下がりカラスコを投入する。

この交代によりフェルナンド・トーレスの1トップ気味になったアトレティコ・マドリーは、すぐに決定機を得る。46分、F・トーレスがペナルティーエリア内で縦パスを受けようと体を入れると、背負ったペペの足がかかりファウルの判定。PKのビッグチャンスが訪れる。だが、グリーズマンの左足のシュートはクロスバーに嫌われ、地面に叩きつけられた。

命拾いしたレアル・マドリーだが、苦難は続く。カルバハルが負傷でプレー続行不可能となり、涙を浮かべながら交代。52分に守備に難のあるダニーロが入った。

アトレティコ・マドリーは、ここが勝負どころ。シメオネ監督はサポーターをあおり、この追い風に乗ろうと声援を求める。59分にサウールが惜しいボレーシュートを放つなど、アトレティコ・マドリーが良い流れをつかんでいった。だが、それでもゴールは決まらない。

レアル・マドリーは、コンディション不良のC・ロナウド以外も疲労の色が出てきて攻撃に迫力が欠ける。延長戦の可能性もあるため、なかなか交代カードを切れずにいたが、72分にクロースを下げてイスコ、77分にベンゼマを下げてバスケスが入る。

すると、その直後にレアル・マドリーのチャンスが続く。C・ロナウドとベンゼマが立て続けにシュートを放ち、2点目に迫った。

だが、この猛攻に耐えたアトレティコ・マドリーが本来の姿を見せる。79分、右サイドでボールを持ったガビがボールを浮かせて右サイドにできたスペースに落とすと、フアンフランがダイレクトで中へ。このボールにカラスコが飛び込んで1-1にした。

アトレティコ・マドリーはすぐに4-4-2にフォーメーションを変更。レアル・マドリーが近年の対戦で苦手としている形に戻してきた。

試合は2年前と同じく、延長戦に突入。94分、CKからC・ロナウドにチャンスがやってくるがヘディングシュートはミートせず。レアル・マドリーはベイルが足をつり、先発したメンバーの多くが疲労の色を濃くしている。

アトレティコ・マドリーは延長戦から3トップに変更。右からグリーズマン、F・トーレス、カラスコの並びにした。当然疲労はあるもののレアル・マドリーよりも体力が残っており、延長戦を優位に進めた。

だが、延長後半になるとアトレティコ・マドリーの選手も足をつり始め、フィリペ・ルイス、コケが交代に。互いにスペースが生まれるが、質の高いプレーをする力はなく、得点は生まれない。結局、30分の延長戦でも勝敗はつかず、ビッグイヤーの行方はPK戦で決めることになった。

ヨーロッパ最強のクラブを決めるPK戦。極限の緊迫感の中、どちらも冷静に決めていく。最初の失敗は、後攻アトレティコ・マドリーの4人目。フランフランのシュートはポストに当たった。そして、レアル・マドリーは決まれば優勝の5人目にC・ロナウドが登場。豪快にたたき込んで、レアル・マドリーが歓喜の瞬間を迎えた。