【欧州サムライ通信簿】本田圭佑:苦しんだ前半戦、チェルチやチームに劣っていたのか?

本田圭佑

所属:ミラン(セリエA)
ポジション:MF
出場試合数:12試合(先発5試合)
合計出場時間:403分

味方に退場者が出たことで39分間のプレーに終わった開幕戦が、暗いトンネルのスタートとは思わなかったのではないだろうか。前半戦で主軸を担った昨季から一転、今季はまず出場機会を得ることができていない。

試合終盤からの起用が続いた時期もあり、総出場試合数は12試合。だが、先発出場はわずか5試合に終わった。第5節ウディネーゼ戦の次にスタメンのチャンスを手にしたのは、年内最終戦となった第17節フロジノーネ戦。実に3カ月にわたり、先発の機会を与えられなかった。

当然、ゴールやアシストといった評価に直結する数字は残せていない。今季はまだ無得点。昨季はシーズンを通じて6ゴールだったが、すべて前半戦に挙げた得点であり、1年以上もゴールを挙げられていない状況だ。アシストも1に終わっている。
本田が決定的に出場機会を失うことになったのは、シニシャ・ミハイロビッチ監督がシステムを4-3-1-2から4-3-3(その後4-4-2)に変更してからだ。トップ下がなくなり、勝負する場がウィングないしサイドハーフとなった。今季のチームのベストプレーヤーであるMFジャコモ・ボナヴェントゥーラからポジションを奪うのは難しい。ライバルはMFアレッシオ・チェルチとなった。

では、そのチェルチと比べて、本田は劣っているのだろうか。出場時間は403分と734分。チェルチが長くプレーしている。

パス本数は196本対199本とほぼ変わらず、パス成功率(82.7%対72.9%)および敵陣内パス成功率(81.6%対73.7%)も本田が上回っている。ドリブル突破を武器とするチェルチに対し、1対1(デュエル)の勝率でも46.4%対42.1%と勝利。空中戦勝率では57.1%対36.4%と大きく差をつけている。シュートの枠内率も25%対27.3%とさほど離されていない。

一方で、クロス成功率は12.5%対18.8%と下回る。サイドを本職とするチェルチとの比較は酷だが、ミハイロビッチ監督が求めるのはこの点なのだろうか。ただし、つくり出したチャンスの数は12対15と、プレー時間の違いを考えれば差がない状況だ。

出場時間が多くないため、チームの平均数値と比較するのは難しい。だが、パス成功率ではチームを(78.5%)上回っているものの、デュエル(50.8%)は劣っている。これはフロジノーネ戦でも同じだ。パス成功率はチームより高いが、デュエルはチームを下回る。対人プレー、局面での勝負の強さを磨くことが、今後への鍵ということかもしれない。

レギュラーの座を失ってから、物議を醸す発言もあった。目に見える数字を残せていない。それだけに、厳しい採点となるのはやむを得ないだろう。だが、ミハイロビッチ監督はフロジノーネ戦後、本田ついて「これを続ければ常にプレーする」と一定の評価を下した。移籍の噂も絶えないが、クラブは残留を強調している。昨季は前半戦で飛躍し、後半戦に失速したが、今季はその逆にすることができるだろうか。

2015-16シーズン前半戦の評価: /10