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移籍コラム:CLでの証明が必要なカッサーノ

南アフリカで行われているコンフェデレーションズカップで、イタリア代表が早期敗退を喫した理由のひとつに、FWアントニオ・カッサーノの不在が挙げられている。ビッグクラブに所属している訳でもないし、リッピ監督のイタリア代表に招集されてもいない。だが、彼がワールドクラスのポテンシャルの持ち主であることは間違いない。

 

カッサーノはかつて、ローマ在籍時代にフランチェスコ・トッティとのコンビでアシストやゴールを決めるなどの活躍を見せ、チームの主力に成長した。だが、素行の悪さをたびたび指摘されていた同選手はローマ首脳陣とトラブルを起こした後、わずか500万ユーロでレアル・マドリーへ挑戦の場を移す。スペインでは出場機会に恵まれることなく、07-08シーズンにサンプドリアへ移籍しセリエAへ復帰。だが、素行の悪さは相変わらずで、サンプドリア1年目には試合中に審判を脅し5試合の出場停止を科されたこともあった。

 

しかし、08-09シーズンの彼は大人だった。相手から危険なファウルを受けても冷静さを失わず、持ち味であるパス、ドリブル、シュートを観衆の前で披露し続けた。ドリブル突破から状況に応じて、ゴール前へセンタリングを上げたり、自らシュートを決めることもあった。これこそ彼の真骨頂であり、もはや彼のポテンシャルを議論する余地はない。

 

しかし、カッサーノはリッピ監督の構想から外れており、コンフェデレーションズカップに招集されなかった。世界制覇を成し遂げた2006年ドイツワールドカップのメンバーにも招集されなかった。同監督を振り向かせるために、カッサーノにはさらなる成長が求められる。人間として成長を続けるカッサーノが選手としてより成長を望める舞台は、チャンピオンズリーグ(CL)だろう。クラブレベルで強者たちとの試合経験を積むことで、さらにプレーに磨きがかかるはずだ。

 

現在は、ミランとインテルがカッサーノに関心を持っているとも言われている。つまり、今後ミランに移籍してMFカカーの抜けた穴を埋めることもあり得るし、移籍が噂されるFWズラタン・イブラヒモビッチの後釜としてインテルに移籍するかもしれない。彼自身がヨーロッパの大舞台でポテンシャルのすべてを証明することができれば、リッピ監督は代表に呼ばざるを得なくなるだろう。そうなれば、世界王者イタリアの復活にも期待ができるというものだ。

 

文/塚田茂樹