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移籍コラム:紳士モラッティにリスペクトを!

様々な要因が複雑に絡み合う移籍市場において、重要な役割を演じるとともに、多方面から忌み嫌われる存在。それが代理人だ。コミッションを手にすることから、欧州などでは「守銭奴」呼ばわりされることも多い。そして最も評判の良くない代理人のひとりが、インテルからの移籍が注目されるFWズラタン・イブラヒモビッチの代理人、ミノ・ライオラ氏である。ユヴェントスMFパヴェル・ネドヴェドら、超一流選手のマネジメントを担当する彼だが、その強引な手腕を疑問視する声は少なくない。

純粋に選手やクラブのことだけを考える代理人がいる一方で、自らの利益を優先する人間がいることは否定できない。もちろん、一流選手が信頼を寄せているのだから、ライオラ氏を後者と断定することはできないだろう。だが一方で、ユヴェントスの新戦力ジエゴの代理人ペトラリト氏のように、「彼の同僚であることを恥じる」とまで言って、ライオラ氏を批判する代理人がいるのも事実だ。

もちろん、ビジネスである以上、利益を追求するのは当然のことだ。だが22日、ライオラ氏はインテルのモラッティ会長を厳しく批判した。「残留の可能性は50%」と語った会長に対し、「それが本当ならオファーがあるということ。ならばまず、私の同意が必要だ」と言い返したのである。

クラブ主導で話が進むのを嫌ったからのようだが、モラッティ会長を批判するのはお門違いだ。そもそも、インテルから出たいと(直接ではないが)言ったのは、イブラヒモビッチだからである。モラッティ会長が残留を願い、自ら説得を試みたのは周知の事実。だが、彼が残留を決意せず、一方で高額オファーの話が届き、チーム内の秩序を保つ必要性も考えて、モラッティ会長は可能性を50%まで引き下げたのだ。

イブラヒモビッチが移籍すべきかどうかは、意見が分かれるところ。だが、毎年彼らが契約更改を求め、モラッティ会長がそれに応じてきたことは、消しようのない事実である。移籍を望むことはともかく、ジェントルマンと名高いモラッティ会長に対し、もう少し敬意を払うべきではないだろうか?

文/中村大晃