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移籍コラム:ミランはピルロを手放す時期

今夏のミランの補強戦略で注目すべきは、「誰を獲得するか」ではなく、「誰を手放すか」という点だろう。

チェルシーの指揮官に就任したアンチェロッティ監督は、ミラン在籍時に好んで起用し続けたMFアンドレア・ピルロの引き抜きを願っていることが伝えられている。もし、本当にチェルシーが3000万ユーロの支払いを準備しているのであれば、ミランにとっては“ボーナス”を得るチャンスと考えるべきだ。

イタリア代表でこそチームの司令塔として常にコンスタントな活躍をする同選手だが、近年のミランでは終始パフォーマンスに波があることが目についた。獲得してきたトロフィーの数は評価すべきだが、彼が30歳という事実を考慮すると、ミランはせいぜい1500万ユーロを手にできれば御の字だ。

6月8日、ミランはアイドルとして親しまれてきたカカーを6800万ユーロという高額でレアル・マドリーへ売却した。ここで得た収入の一部は赤字の埋め合わせに充てられるが、クラブはもちろん、残りの金を使って将来に向けて若手を獲得することとなる。

さらにピルロ売却となれば、それに伴う収入のすべてを補強資金に回せる。有望な後釜を迎え入れるために3000万ユーロ用意できれば、“つり銭”が戻ってくる。それでさらに選手を…とまで想像できる。

逆に、ピルロの残留を想定してみる。すると、結果的にレオナルド体制でベテラン選手の起用を継続、アンチェロッティ時代からの変化を見つけるのは困難になるはずだ。

エースのカカーを手放したミランだが、さらにゲームメイカーを売りさばくことで、初めてチーム改革に着手できるのではないだろうか。

文/塚田茂樹