26日のラ・リーガ第14節、レアル・ソシエダは本拠地レアレ・アレナでのセビージャ戦2-1で勝利した。MF久保建英は先発出場で、84分までプレーしている。
公式戦ここ12試合9勝(敗れたのはアトレティコ・マドリー&バルセロナ戦のみ)と、凄まじい勢いを見せている今季序盤のソシエダ。代表ウィーク明け、イマノル監督はアジアからの長旅を終えたばかりの久保も先発で起用し、いつも通り4-3-3の右ウィングに配置している。またスペイン代表で負傷しながらも早期復帰を果たしたオヤルサバルはベンチスタートとなり、サディクが1トップを務めた。
ソシエダはキックオフから3分後に先制。左サイドからのフリーキックで、キッカーのバレネチェアが直接シュートを放つと、GKドミトロビッチの両手で弾いたボールが不運にも自らの足に当たり、そのまま枠内に収まっている。
開始早々にリードを得たソシエダ。久保はというと、やはり今回も最低2人がマークにつき、また疲労の影響もあってかキレもそこまでという印象。それでも14分には、自陣から絶妙なスルーパスを放ってサディクの突破を引き出し(飛び出したドミトロビッチがボールをクリア)、その技術を見せつけた。
そして22分、ソシエダが追加点を獲得する。相手陣地の浅い位置でボールを受けたサディクがボールをペナルティーエリア手前で持ち込み右足を一閃。強烈なスピード、軌道を描くボールが枠内右隅に収まっている。サディクはこれが今季初ゴール。
リードを広げたソシエダはその後、久保も積極的にシュートを放っていったが、精度を欠いて惜しいチャンスとはならず。結局、2点差のまま試合を折り返している。
迎えた後半は、セルヒオ・ラモスがチームのメンタルを支えるセビージャのペースとなり、60分に1点を返す。ペドラサの送ったクロスから、エン=ネシリが得意のヘディングシュートでGKレミーロを破った。エン=ネシリはさらに66分、オカンポスのグラウンダーのクロスに左足で合わせたが、これはクロスバーに直撃。ソシエダサポーターは胸を撫で下ろしている。
セビージャに押されるイマノル監督は67分に最初の交代カードを切り、バレネチェアを下げてザハリャンを投入。その3分後にはペナルティーエリア内左の久保が縦への突破からゴールライン際でクロスを送り、サディクがヘディングシュートを放ったものの、これはドミトロビッチのセーブに遭っている。
イマノル監督はさらに75分、サディク&ミケル・メリーノとの交代でオヤルサバル&トゥリエンテスもピッチに立たせる。直後の77分には、まだピッチに残る久保がペナルティーエリア内右からシュートを打ったが、これもセビージャ守護神の好守に阻まれた。
終盤はセビージャが攻勢を仕掛け、ソシエダがカウンターから追加点を狙う展開。ソシエダの速攻の起点となったのは、久保だった。83分にはピッチ中央からドリブルを仕掛け、戦術的ファウルを行ったS・ラモスのイエローカードを誘発。その1分後には今度こそドリブルでセビージャ守備網を突破し、フリーでペナルティーエリア内に入り込んだが、放ったシュートはコースが甘くドミトロビッチの正面に飛ばしている。イマノル監督は84分、久保とトラオレをピッチから下げてチョーとエルストンドを投入。迎える決定機を決め切れなかった久保は、これで公式戦9試合ノーゴールとなった。
なかなか追加点を奪えないソシエダだったが、87分にはS・ラモスが足裏を見せたスライディングタックルでブライス・メンデスを倒し、一発レッドで退場に。また審判に何か暴言を吐いたのか、ヘスス・ナバスも一発レッドとなってセビージャは一気に9人となった。2人多いソシエダはセビージャの意地の攻撃をある程度の余裕を持って跳ね返し続け、1点差のまま試合終了のホイッスルを迎えている。
連勝のソシエダは勝ち点を25として、4位バルセロナと勝ち点6差で暫定5位につけている。