スペイン人審判を統括しているスペイン審判技術委員会(CTA)は、1日のラ・リーガ第22節エスパニョール対レアル・マドリー(1-0)で主審を務めたムニス・ルイス氏、VARを担当したイグレシアス・ビジャヌエバ氏に“処罰”を与えることを決定したようだ。スペイン『マルカ』と『アス』が報じている。
85分にエスパニョールのDFカルロス・ロメロが決勝点を決めたこの一戦は、レフェリングが大きな物議を醸していた。
60分にそのロメロがFWキリアン・エンバペのふくらはぎに足裏でタックルを仕掛けたが、ムニス・ルイス氏はレッドカードが確実視されるプレーにもかかわらず、イエローカードしか提示せず。翌日のスペイン『マルカ』と『アス』は1面で当該のファウルの写真を掲載して、それぞれ「これは燃えるぞ」「これはレッドだ」との見出しを打ち、またマドリーの公式TV チャンネル『レアル・マドリーTV』では「あれは選手を壊す可能性がある攻撃行為だ。嘆かわしい。このネグレイラの手垢がついたリーグでマドリーはこういったことに耐えなければならない」「(CTA会長のメディナ・)カンタレホはネグレイラの直接的な後継者だ」とのコメントが流されていた。
『マルカ』と『アス』曰く、カンタレホ会長はこの事態を深刻に受け止めた模様。『アス』によれば同会長は「世界最高のコンペティションでこうした誤審を許されない。VARがあるならばなおさらだ」という趣旨の見解から、レッドカードを提示しなかったムニス・ルイス氏、加えて、その判定に介入しなかったイグレシアス・ビジャヌエバ氏を“罰する”ことを決定したという。
なおCTAは、昨季ラ・リーガのバレンシア対レアル・マドリー(2-2)で試合終了間際のMFジュード・ベリンガムのゴールを認めず、なおかつ抗議した同選手を退場処分にした主審のヒル・マンサーノ氏にも“処罰”を下したことがある。その際、マンサーノ主審は1カ月間にわたって試合担当から外されたが、『マルカ』によればムニス・ルイス氏、イグレシアス・ビジャヌエバ氏も同じく1カ月間、ピッチやビデオ・オペレーション・ルームから離れることが見込まれている。