21日のラ・リーガ第32節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのバルセロナ戦に3-2で勝利した。試合後会見に出席したカルロ・アンチェロッティ監督は、チャビ・エルナンデス監督の不満に対して意見を言うことを避けている。
バルセロナに2度リードを許すもその度に追いつき、91分にベリンガムが逆転弾を決めて、劇的にクラシコを制したレアル・マドリー。アンチェロッティ監督の前の会見に出席したチャビ・エルナンデス監督は、自チームのパフォーマンスがマドリーを上回ったことを強調するとともに、ヤマルのシュートが得点と認められなかったなど判定への不満もあって「最高に不当」な試合との感想を述べていた。
その発言について見解を求められたアンチェロッティ監督は、次のように返答している。
「チャビの考えていることについて意見を言うことは望まない。意見は人それぞれだろう。私は試合について話させてもらいたい。両チームそれぞれに良い瞬間があった、均衡した内容となったね。結果的に、最後のエネルギーの一滴でもって私たちが勝利を手にした」
1位レアル・マドリーはこの勝利で、2位バルセロナに勝ち点11差をつけた。
「間違いなく、とても重要な一歩を踏んだ。私たちは大きくリードしているが、しかし意気を失ってはいけない。もっと勝ち点を獲得しなくてはいけないし、チャンピオンズ準決勝のための準備もする必要がある」
アンチェロッティ監督はその一方で、PKとなったクバルシのルーカス・バスケスに対するファウルも、ヤマルのシュートがゴールと認められなかったことも、どちら正しい判定との見解を示した。
「あのゴールはゴールではなかった。ボールは枠に入っていない。PKはとても明確だったよ。私は試合の内容自体を心に残している。私たちもバルセロナも良かったし、高いレベルの試合だったね」
ヴィニシウスは後半途中の交代に不満を表していた。
「彼は交代が気に入らなかった。もっとプレーし続けたかったんだ。だがエティハドのこともあり、アタッカーたちの消耗は凄まじいものがあった。彼らには守備をすること、チームのために働くことも求めていたのだから」
「私たちのアタッカーはスピードがあり、攻撃ではいつも深みを取ろうとする。消耗はもちろん激しいよ。プレーし続けたい気持ちも分かるが、私たちはフレッシュな足を必要としていたんだ」
この一戦ではルーカス・バスケスが大活躍。1-1につながるPK奪取、2-2とするゴール、そしてベリンガムの逆転弾をグラウンダーのクロスでアシストと、3得点すべてに絡んでいる。
「もちろん、彼はとても大切な選手だ。それは今日だけでなくシーズンを通しての話だよ。彼は世界最高のサイドバックの一人であるカルバハルとポジションを争い、今日もほかの出場試合と同様に違いを生み出してくれた」
「カルバハルもプレーすることはできたが、しかしルーカスやモドリッチのようにとても調子の良い選手たちもいる。水曜の試合の消耗は大きかったし、その点で彼らは大きな助けとなっている」
この試合でも出場機会を得られなかったアルダ・ギュレルは、勝利をサポーターと分かち合っていた場面で、その姿が見えなかった。
「分からない。私はその場面を見ていなかったし、何も意見することはできない。ギュレルはこれから、望むような出場時間を手にできるようになるよ」
マンチェスター・シティをPK戦で下してチャンピオンズリーグ準決勝に進出し、このクラシコでは逆転勝利を果たしたマドリー。モドリッチはSNSで「偶然じゃない。レアル・マドリー(白いハートの絵文字)」と記していた。
「現時点で、私たちはスペクタクルなシーズンを過ごしている。いくつもの問題があったにもかかわらずにね」
「バルセロナが勝利に値したかどうかは、ちゃんと見ていないと分からない。誠実に言って、引き分けにはなり得たかもしれないが、しかし私たちにとっては引き分けという結果でも悪くはなかったね」