大宮アルディージャが12日にメディアギャザリングを開き、佐野秀彦代表取締役社長、原博実代表取締役兼フットボール本部長、レッドブルサッカーテクニカルディレクターのマリオ・ゴメス氏らが出席した。
レッドブルとNTT東日本は8月6日、NTT東日本が保有する大宮アルディージャおよび大宮アルディージャVENTUSを運営するエヌ・ティ・ティ・スポーツコミュニティ株式会社が発行する株式100%をレッドブルに譲渡する株式譲渡契約を締結したことを発表。大宮アルディージャがレッドブルグループの仲間入りすることが決まった。
マリオ・ゴメス氏はなぜ日本の中で大宮を買収先として選んだかという質問にこのように回答している。
「ここに至るまで多くの議論があった。大宮アルディージャと大宮という街は、非常にポテンシャルと将来性を感じ、大きな可能性を示せると感じた。ご存知だと思うが、私はシュトゥットガルトで遠藤航や浅野拓磨とプレーする機会があった。彼らの姿、尊敬し合うこと、助け合うこと、ピッチ上での貢献度や献身性もそうだが、志を持って努力していることに感銘を受けた。レッドブルのフィロソフィーや哲学にマッチすると感じ、選んだ」
ライプツィヒとザルツブルク間など、レッドブルグループでは積極的なタレントの交流なども行われ、移籍も盛んだ。ゴメス氏はグローバルネットワークの活用について「しっかりやっていきたい。欧州だけではなく、ブラジル、アメリカにもクラブがある。互いにリスペクトしながら、良いところを共有したい」と前向きな姿勢を示した。
また、ファン・サポーターが注目している点のひとつがエンブレムやカラーについて。レッドブルグループのチームが赤と白を基調としているのに対し、大宮はオレンジ。レッドブルグループのフィリップ氏は「前向きな話し合いができている」としつつ、「今はまだ伝えるには早い。今まで築き上げたものをリスペクトし、大事にしながら、一方でグローバルコミュニティの中にある大宮という存在を、目で見てわかるロゴにしたいと思う」と具体的な言及は避けている。一方で、名称については「大宮アルディージャという名前は残したい」と明言した。
さらに、今後についてもゴメス氏は「何かを成し遂げたいということではなく、スポーツに関わる人を支えたい。若いタレントを発掘し、一緒に育てていきながら、目標を達成できればと思う。ステップバイステップで着実にJ2、J1と上へ向かっていく」と”一歩ずつ”を強調した。