5日のラ・リーガ第8節、バルセロナは敵地サンチェス・ピスフアンでのセビージャ戦を1-4で落とした。
ミッドウィークのチャンピオンズリーグ・リーグフェーズ第2節PSG戦では、フリック監督政権で初めてといってほど主導権を握れず、1-2の敗戦を喫したバルセロナ。その悔しい負け方を引きずらず、勝利を取り戻したいところだ。
フリック監督は、ジョアン・ガルシア、ガビ、フェルミン、ハフィーニャ、ヤマルと負傷者が増え続けている中、GKシュチェスニー、DFクンデ、アラウホ、クバルシ、ジェラール、MF後列ぺドリ、フレンキー・デ・ヨング、前列ラッシュフォード、オルモ、フェラン、FWレヴァンドフスキを先発で起用している。
さて、この試合の前半は完全なセビージャペースで進んだ。バルセロナは今季最も低い水準のパフォーマンスに終始。ボールを保持して攻め込もうとするも、セビージャの激しいプレッシングに苦しみ、まったく前進できない。崩しのアイデアがないだけでなくデュエルにもまったく勝てず(唯一の例外としてぺドリは好プレーを見せていた)、セビージャのハイラインの裏を狙う速攻に手を焼き続けた。
セビージャが先制点、さらには2点目も決めたのは当然の流れだった。アルメイダ監督率いるチームはまず12分、ペナルティーエリア内でイサーク・ロメロがアラウホに倒されたとしてPKを獲得。バルセロナを古巣とするアレクシス・サンチェスがこのPKを決め切った。セビージャはさらに37分、クンデの持つボールを奪ってからカウンターを発動し、バルガスの折り返したボールをイサーク・ロメロが押し込んでいる。
苦しいバルセロナだったが、前半アディショナルタイム7分にようやくハイプレスが機能し、1点を返すことに成功。前線でのボール奪取から、ペナルティーエリア手前右のぺドリが繊細かつ高精度の浮き球のパスを放つ。エリア内左でフリーとなっていたラッシュフォードが、このボールに左足で合わせてネットを揺らした。
1-2でハーフタイムを迎えたフリック監督は、アラウホ、ジェラールを下げてエリック・ガルシア、バルデを投入してセビージャに何度も破られたDFラインを整理する。迎えた後半、バルセロナは立ち上がりこそセビージャのアグレッシブなプレーに苦戦したが、徐々に相手が疲弊したこともあり主導権を握れるように。65分過ぎには相手陣地で一方的にボールを保持し、セビージャの堅守を切り崩そうと試み続けた。フリック監督は69分、フェランを下げてローニー・バルドグジをピッチに立たせている。
バルセロナは73分、同点に追いつくための千載一遇のチャンスを得る。バルデがペナルティーエリア内で、出場したばかりのヤヌザイに倒されてPKを獲得。しかしキッカーのレヴァンドフスキは、シュートを枠の左に外してしまった。
バルセロナは終盤、猛攻を仕掛けるものの、どれだけ攻めてもゴールを割ることができない。90分にローニーが放ったシュートはヴラホディモスにセーブされ、そして直後のカウンターからセビージャの3点目を許した。ペナルティーエリア内のカルモナに対角線上にシュートを放たられると、シュチェスニーの横っ飛びもむなしく、ボールは枠内に収まっている。セビージャはさらに97分にも、バルセロナの超が付くハイラインを突いてアダムスが加点。前がかりになるほど後方のスペースを利用されるバルセロナは、結局3点ビハインドで試合終了のホイッスルを迎えることになった。
負傷者が続出しているのもあるが、PSG戦に続き、チームの自信が揺らぐ敗戦を喫したバルセロナ。前日にビジャレアルを下したレアル・マドリーに勝ち点2差をつけられて、首位の座を明け渡している。






