Goal.com
Jose Mourinho Real Madrid GFXGetty/GOAL

翻訳者:

レアル・マドリードがジョゼ・モウリーニョを再招聘するのは狂気だ。ベルナベウへの復帰話は、フロレンティーノ・ペレス会長の絶望を雄弁に語っている。

初陣の「エル・クラシコ」でモウリーニョは惨敗したが、その後、世界屈指の政治的・情熱的対決をさらに激化させ、グアルディオラを苛立たせた。その影響はスペイン代表にも亀裂をもたらした。

その敵意はモウリーニョのシニカルな戦術にぴったりだった。2011年のコパ・デル・レイ決勝では「史上最高」と呼ばれるバルサを破り、マドリードに3年ぶりのタイトルをもたらした。翌年にはバルサのリーガ3連覇を阻止した。

しかし2013年夏、モウリーニョは去った。彼の去就を悲しむ者はほとんどいなかった。ペレスを除いては。 在任中、彼は選手やメディアと対立したが、ペレスは2015、2016、2018、2023年と再三にわたって再招聘を検討し、今ついに実現しようとしている。

では、今こそモウリーニョが復帰する最適なタイミングなのか。それとも、これは「災難の予感」なのか。

  • Jose Mourinho Benfica 2025-26Getty

    衰退の10年

    ペレスは現在と2010年に共通点を見出している。マドリードは2シーズン連続で無冠の危機に瀕し、ベルナベウでは許されない事態だ。小柄な左利きFWを擁する輝かしいバルセロナに存在感を奪われている。

    だが、モウリーニョはもはや「ミダスの手」を持たない。物議は醸し続けるものの、トロフィーには届かない。リーグ優勝から11年遠ざかり、最後のタイトルは2022年のカンファレンスリーグだけだ。チャンピオンズリーグを2度制した名将の現状を、これほど雄弁に語る数字はない。

  • 広告
  • FBL-EUR-C1-SCHALKE-REAL MADRIDAFP

    マドリードの運営方法

    ペレス会長は、モウリーニョがまさにマドリードに必要な監督だと主張するだろう。カリスマ性と強気な姿勢でスーパースター揃いのチームから尊敬を集められるからだ。戦術は時代遅れとの声もあるが、エムバペらにとってベンチに強力なリーダーがいることは有益だ。セルヒオ・ラモスも「レアルでは戦術よりロッカールームの掌握が重要」と言った。

    だが、モウリーニョは、過去2度のCL制覇監督であるアンチェロッティやジダンとは異なる。彼は攻撃的で対立を恐れず、その強硬姿勢が最初の在任期間を早期に終えさせた。

  • FBL-FRA-FIFA-CONGRESSAFP

    泥沼の離婚

    モウリーニョは「マドリードで自ら退任した数少ない監督だ」とよく語る。その主張はいつもペレスが裏付けてきた。

    2013年、ペレスは「解任ではなく双方の合意だ」と説明した。しかし実際には、2016年までの契約延長から1年も経たないうちに、モウリーニョの立場は維持できなくなっていた。

    2013年1月、ペレス会長は異例の記者会見を開き、『マルカ』が報じた「カシージャスやラモスら主力がモウリーニョ解任を条件に退団を示唆」という記事を否定した。それでも4か月後、正式な退任発表を待たずとも、彼がロッカールームの支持を失っていたことは明白だった。

  • FBL-EUR-C1-REALMADRIDAFP

    ロッカールームを失う

    モウリーニョがポルト、チェルシー、インテルで成功した手法は、マドリードでは失脚を招いた。彼が好んだ「包囲網への抵抗」は一時的効果しかなく、クラブ内に広まった不信と軽蔑は、やがてチーム全体に浸透し、選手たちが監督に反旗を翻した。

    カシージャスは2012-13シーズンにベンチに追いやられた際、沈黙した。一方、ペペは同胞監督のGKへの扱いに公に不満を表明。モウリーニョは「ペペは10代のヴァランにポジションを奪われたのが気に入らないだけだ」と反論した。

    ラモスも裏でモウリーニョの指導力を嘲笑。2013年6月、アンチェロッティが就任すると、ラモスは「あの人、トッププレイヤーだったのがよく分かるよ」と皮肉った


  • FBL-EUR-C1-BAYERN MUNICH-REAL MADRIDAFP

    火に油を注ぐ

    ラモスは、モウリーニョとペレスが主張する「ポルトガル人監督がマドリードのCL成功の基礎を作った」という説にも異議を唱えたモウリーニョによると、ペレスは2013年に「今去らないでくれ。難しい部分はやり遂げたこれからが本番だ」と残留を懇願したという。

    しかしラモスは2014~2018年の4度のCL制覇についてモウリーニョの功績を一切認めず、「彼には関係がない」と語った。

    とはいえ、モウリーニョが足を引っ張っていたというのは言い過ぎだろう。その後、チームを落ち着かせ団結させたアンチェロッティの加入が大きな効果をもたらしたのは事実だ。

    さらに、モウリーニョの復帰で安定が戻るとは到底思えない。昨季は混乱の連続で、シャビ・アロンソからアルヴァロ・アルベロアへわずか6カ月で監督交代し、先週にはロッカールームで混乱が勃発した。

    そこにモウリーニョが加われば、火に油を注ぐだけだ。だからこそ、カシージャスはペレスのこの“最悪のアイデア”に断固反対している。


  • Real Madrid CF v CA Osasuna - La LigaGetty Images Sport

    次へ進もう

    ムバッペはモウリーニョを次期監督として支持する投稿に「いいね!」をした。しかしヴィニシウス・ジュニオールは、シーズン初めにリスボンで受けた差別的野次を自分への挑発だと非難したモウリーニョに指導されることに消極的だ。その騒動で試合は一時中断となり、ベンフィカを率いるモウリーニョは批判を受けた。

    「ザ・スペシャル・ワン」の擁護者は、彼がチームに秩序をもたらすと主張する。だが最近は審判への不満を漏らし、混乱を招いている。陰謀論者のペレス会長は、それをむしろ好ましく思うかもしれない。

    取締役会全体が賛同していないと報じられるものの、実現の可能性は残る。火曜の異例の会見で示されたように、ペレスは依然としてベルナベウの主導権を握る。彼は「選手には戦術家よりリーダーが必要」と語り、サンチェスが起用したアロンソが失敗したことでその信念を強めた。

    それでもモウリーニョが希望リストのトップにあることは、ペレスの絶望とアイデア不足を示す。パリ・サンジェルマン対バイエルンの準決勝が示したように、サッカー界はとっくにモウリーニョの時代ではない。

    ペレスは時代に取り残されており、クラブは深刻な危機にある。2015年の再招聘でも危険だったのに、今同じ過ちを繰り返せば、さらに大きな代償を払うだろう。